しばらく前に「雁木」という記事を書いたところ、普段より多いアクセスがあったようで、右側の「人気記事」のところでずっと上位になっていました。
(いまも残っています。実はどういう仕組みで変化していくのか、自分でもよくわかっていません)
昨日の朝日杯、注目の一戦で、また登場していたのでその続きの趣ですこし書いてみます。
東大生・藤岡君の取った作戦は、6七銀・5七銀と2枚並べる旧式の雁木でした。
藤井四段の将棋を見ていると、角換わりと対振りが目に見えて多く、みんな他の戦型をぶつけないのかな?と最近は疑問に思っていたので、個人的にはなるほどの作戦でした。
ただ、本局は(いつもか)藤井四段の対応が巧みでしたね。
※全棋譜は朝日新聞デジタルで。
序盤を見ていてふと、昔の苦い思い出がよみがえりました。
プロになって2年目、2005年の将棋。
図の▲3七桂で作戦負け、以下も大敗しました。
なぜプロになってからはほとんどやったこともない雁木を指したのか、全く覚えていません。
部分的な対応が、昨日の藤井四段と似ているのが分かると思います。
この将棋は△4五歩のタイミングが命で、▲3七桂~▲4五桂と取られたり、▲4六歩△同歩▲同角と動かれたりして、そこでいい対応がないと、その瞬間にアウト。
という意味で、雁木側に工夫を求められる戦型です。
うまく指しこなせば、いまでも使えると思いますが、例の4七銀型のほうが、マネしやすい作戦とは言えそうです。
全棋譜は名人戦棋譜速報にあります。
(第64期C2、伊奈ー片上戦)
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前のエントリを書いたのがちょうど2週間前で、その間にもC2の伊藤ー梶浦戦など、雁木は何局か指されており今後もまた公式戦に登場しそうです。
藤井四段はこの朝日杯の白星で27連勝、ついに大記録に王手。
もはやテレビをつけたら彼のニュースをやっている、という状況になってきた感があります。
昨日はNHKにいたら、終局の瞬間に速報が流れていました。
もちろん異例のことだそうです。
次の澤田君は、リベンジに燃えていると思うので、本当に楽しみな一戦です。
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棋聖戦第2局は、羽生棋聖が勝って2連勝という結果に。
斎藤七段のほうが指しやすいのかなと思った場面もあったのですが、優勢とはいかない感じだったようで、壁の高さを感じる内容でした。
いつも淡々と勝っている感じがすごいですね。
図の局面は、右玉側の玉頭方面が普通より分厚く、美しい陣形。
いっぽう矢倉側の陣形は普通より薄いと見るのが、普通の感覚かと思ったのですが。
次の▲3四角に、△4二歩と受けておいてはダメだったんですかね。
こういう利かされの手から考えるようでは、強いプロにはなれないんでしょうか。
ところで、本局も斎藤七段の和服姿はかっこよかった。
第3局はまず、一番返してほしいですね。