王位戦第5局、菅井七段がまたやってくれました。
3一銀・3二飛・3三金の並びはかなりの珍プレーでしょう。
この泉のようなアイデアの数々はいったいどこから湧き出てくるんでしょうか。
関係者用のDBで軽く調べてみたところ、類型としては平成5年に森安秀光九段が指しているのが見つかりました。
(△3三同金までは本譜と同じで、次に△3五歩と突いてから12手目に△3二飛)
ちなみに、もしタイトルを取ると岡山県出身棋士としてはその森安棋聖以来だそうですね。
封じ手までの進行は、振り飛車に不満がないように見えました。
美濃囲いにしっかり囲えているのは大きいと思います。
序盤は独特でもその後の駒の使い方は基本に忠実で、見ていていつも参考になります。
表題は最近の棋戦の動きについて。
昨日の加古川青流戦で、弟弟子の西田君が三段陣を相手に連勝して、決勝進出。
昨年は井出四段が年齢制限ギリギリのプロ入りから1年目での優勝で、状況がすこし似ています。
反対の山からはその井出四段が出てくるか、あるいは藤井四段か、それとも三段かアマチュアか。
いまの若手棋士は棋戦が多くてうらやましいです。
チャンスを生かして頑張ってもらいたいですね。
今週日曜日のヤマダ杯では、妹弟子の石本さんが優勝。
こちらもプロ入り1年目で、大きな結果はさぞ自信になったことと思います。
ただ決勝戦の終盤は何度か形勢が大きく揺れ動いていて、30秒将棋なので仕方ないとはいえ、満足できる内容ではなかったでしょう。
強くなっている途上だと思うので、これからも頑張ってもらいたいです。
ちなみに男子のほうは、三枚堂五段が高見五段に勝って初優勝。
藤井四段に勝った星を生かしました。
決勝戦は流行の雁木模様で、早指しの公開対局という舞台で、ああいう超急戦でバランスの取れた内容になるのはすごいなと思いました。
今日の中継は王位戦2日目のほかに、A級順位戦が1局。
王座戦では妹弟子の室谷さん、叡王戦では弟弟子の糸谷君が登場です。
室谷さんの将棋は、序盤早々に角交換して打ち合う形に。
この将棋は数年前からずっと興味を持っているので、この後の進行が楽しみです。