詰将棋のはなし

今月の詰パラ、大学に棋士の名前が3人並んでいるのが目を引きます。
順に宮田六段、谷川九段、飯島七段。

宮田六段といえば解答選手権での活躍が有名ですが、業界では詰将棋作家としても知られているので初入選とは意外でした。
飯島さんがこんなこと書かれてましたが、ご本人のも負けず劣らず良い作品だと思いますよ。

3問ともこの手数の割には超難解ではないので、腕に覚えのある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
(もちろん難しいと思いますが他の月よりは、という意味です)

詰パラでは新年号で毎年「段位認定」と題して10問出題されるのが恒例なんですが、今年は谷川九段と北浜八段の作品が並んでいて、あれは試験されてる感がすごかったです。
最近パラの他にサロンとか、専門誌で棋士の作品を見かける機会が以前よりは増えている印象がありますがどうなんでしょう?

詰将棋といえば、谷川先生の言葉で「趣味は詰将棋創作」というのと「詰将棋創作は楽しすぎるので危険(勉強の妨げになりかねない。解くのは良い)」というのはいずれも有名だと思いますが、あれは目にするたびにいつも信じられない気持ちになります。
実際そう言われた藤井六段は詰将棋創作を控えるようになったという話も最近本で読みましたし、ちょっとレベルが違うなあという感じです。
僕の感覚だと将棋に触れている限り、絶対にマイナスにはならない気がするので、勉強の濃度が違うんだと思います。

谷川先生は最近明らかに発表数が増えている(しかも大作が多い)ので、趣味の時間を増やしているということなんでしょうね。
詰将棋ファンにとっては嬉しい限りでしょう。

僕は対局の前日は詰パラを眺めていることが多くて、幸い今月は大学の3問が詰んだので今日はそこまでたどりつくことを目標にします。

 

王将戦第5局、お互いすごい踏み込みで、力戦ブームの現代将棋らしい展開です。
しかし▲2八銀~▲1七銀~▲2六銀~▲3五銀って、こんな手順がタイトル戦で観られるとは。

昨日中継されていた谷川ー西川戦や千田ー近藤戦も見たことのないような力戦でした。
コンピュータが人間に比べて特に優れている点のひとつが「見たことのないような局面でも正しく形勢判断する能力」だと聞くことがあります。
コンピュータに学ぶことで、そういう能力を人間が新たに獲得しようとする、その進化の過程なのかもしれません。
最近はよく、そんなことを考えながら観戦しています。

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