名人戦開幕

今日からいよいよ名人戦が開幕。
今年はすっかり桜が緑に変わってからのスタートになりましたね。

対局開始から1時間、戦型は横歩取りに進みました。
2年前に続いて、この戦型がシリーズの行方を左右しそうな感じがします。

いま18手目△6二玉と指したところなんですがこの手はつい数日前、▲村山ー△羽生戦で解説を務めたときに目にしたばかりです。
直近の前例のひとつには朝日杯での▲藤井聡太ー△佐藤天彦戦もありました。
両対局者の興味の向く先がピタリと一致した、という感じです。

羽生竜王にとって100期目のタイトルが懸かったシリーズということで、特に注目が集まっていますが個人的にはむしろ佐藤名人の自然体が目を引きます。
この1年間、主催紙上はじめ名人のインタビュー記事を数多く目にして、どれも非常に興味深く読んでいました。
盤上での表現が非常に楽しみです。

 

藤井六段は昨日の竜王戦でも勝ち、これで七段昇段まであとひとつ。
今年に入った時点で、僕もあと10勝ぐらいだったはずなんですけどね。まさか追い抜かれるとは。
もっとも朝日杯優勝ですから、七段はもはや自然ですけど。
昨日の将棋は最後の詰みが簡単なのだけど見えづらい、という筋できっちり寄せ切ったのはいつものことながらさすがでした。

ところで今期の竜王戦、3組の表を見てふと気づいたのですが、ベスト4のメンバーが前期の4組とまったく同じです。
竜王戦は勢いがつきやすく、連続昇級とか連続優勝ぐらいはたくさん例がある(ちなみに同一カードでの2期連続決勝戦もある)のですがさすがに4人となるとかなりの椿事と思います。
名前の並び順までまったく同じ。こんな偶然があるとは。

誰か気づいた人がいるかもしれないけど、目の届く範囲では誰も言ってなかったので、書いておきたくなりました。

またマイナビ第1局は加藤女王の勝ち。
奨励会で初段と三段というのはそれなりに大きな差なんですがタイトル戦の舞台ではむしろ加藤さんのほうが内容・結果とも押している感じです。
人間同士の勝負なのでそういうこともあるでしょう。
見ていて懐かしくなる戦型の好局でした。

最後に連盟HPからお知らせ。
小学館「サライ」に将棋大特集が掲載

旅と将棋は感覚的にも相性の良いコラボのひとつと思います。
また最近は雑誌の付録とかで将棋セットがついている、というケースをよく見かけますね。
とても嬉しい傾向です。

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