叡王戦本戦が今日から開幕ということで、それに合わせて24棋士へのインタビュー企画も完結を迎えたようです。
最後はどことなく「どう羽生」を連想させるタイトルで締めてきました。
なぜ羽生善治だけが伝説なのか?
それにしてもなぜ羽生先生は、こうもあらゆる質問に簡潔に答えられるのですかね。
いろいろすごいわけですが、ある意味この点が一番すごいかもしれないと思うときがあります。
最後のほうはかなり駆け足だった印象の中で、たとえば中村王座や菅井七段など、印象に残るインタビューが多かったです。
正直なところもうすこしゆったりしたペースで読みたいなと自分なんかは思うのですが、しばらく前の「王将リーグ・7番勝負出場の全8人」のインタビュー企画も毎日更新であっという間でしたし、こういうのがトレンドなのかもしれません。
最近よく思うのは「棋士の肉声」が貴重でかつファンも求めているコンテンツである、ということが世の中に広く知れ渡ってきたんだなということ。(だからこんなにも良いインタビュー記事が増えているのだと思う)
もうひとつは、書き手の腕はもちろん大事だし、答える側の役割も大事だし、それに加えて両者の相性とかお互いの準備がとても大事なのではないか。ということです。
最近「マッチング」という言葉をよく目にするように、この場合も三者がうまくマッチしたとき、すごく良い記事になるように思います。
一方で最近はコンテンツの消費速度が上がりすぎて、なかなか生み出すのに時間をかけられないのが課題なのかなと感じています。
たとえば自分も最近(将棋の技術的な)本を書いているわけですが、出来上がるまでにかなり少なく見積もっても3~4か月はかかりその間にもどんどん新しい棋譜や新しい手は生み出され、それを解説した良質な記事や本が出るから目を通さざるを得ないわけです。
そのあたりがうまく調和した社会、業界になっていくのが理想かなと思いますね。
いまは人間が何かを生み出すにはちょっと忙しすぎる気がしています。仕方のないことなのかもしれませんが。
さてそれはさておき、今日の叡王戦は15時開始です。
同じく夕方からはJT杯もありますね。
今日もお楽しみください。