新四段

昨日は三段リーグの最終日。
関西勢のワンツーという結果でした。それどころか、4位までを関西勢が独占という結果。これはもしかしたら初めてではないでしょうか。
新四段誕生のお知らせ

今期はずっと上位が走っている展開でしたが最後は総崩れだったようですね。
弟弟子の石川君は星一つ届かず残念。

1位通過の出口君、14-1で決まらなかったのはたぶん初めてのことだし、最後3連敗で昇段というのもあまりないことだと思います。
リーグ戦の展開もいろいろなので、実力や精神力が大切なのは言うまでもないことで、それと同時に運も大切です。
井上門下は皆強いですし、彼もまたこれから活躍することでしょう。

2位の黒田君、愛媛県出身棋士は森師匠以来とのこと。
ただ彼は同門ではなく、畠山鎮七段門下で齋藤王座の弟弟子にあたるのですね。
松山将棋センターの方々も喜んでおられると思います。

二人とも本当におめでとう。

そういえば昨日はとある収録の際に、プレッシャーのかかる場面についてのコメントを求められたのですが(使われるかどうかは分かりません)、昇段のかかった三段リーグ最終日ほどの緊張感というのは過去に経験がありませんし、おそらく今後もないでしょう。
棋士は皆、そうした場面を乗り越えて、そしてその後もプレッシャーと戦う日々です。
厳しい世界ですが、そうした極度の重圧の中での競争、そうして出てきた結果の尊さによって支えられている世界でもあります。

いまブログを書いていて、あるときある後輩の棋士が、「世の中の人はそんなにメンタル強くないんだなって分かりました」と言っていたのをふと思い出しました。
僕自身も自分のメンタルの弱さに悩んでいたのですが(今もそう)、そうか、他の人もそれと同じか、あるいはもっと弱いんだなと、そのときとても腑に落ちました。

弱い部分を抱え、認めつつも戦うことに、価値があるのだと思います。
人間が戦うってそういうことなんだろうなと、とりとめなくもそんなことを思い出したので、書いておきたくなりました。

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