新年最初の対局は順位戦からでした。
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後手番でゴキゲン中飛車を採用。
序盤で△5一角と引いた手(26手目)がけっこう斬新で、公式戦では部分的な新手ではないかと思います。
平成新手白書を多少、意識しました。
本局ではうまくいかなかったですが、その後、塚田ー佐々木慎戦(モバイル中継局)で似た局面が現れ、△4二角という改良案が指されていました。
今後も指される可能性のある手だと思います。
中盤の折衝でミスが出てしまい、夕休前後でははっきり苦しくなり図の局面。
ここで△6二飛と自陣に打ったのが勝負手でした。
角・金いずれを取っても、2二の飛車を抜けばお釣りがきます。
以下▲1二飛成△4二角▲2一竜、と平凡にやられて形勢は依然として悪いのですが、怪しいムードは出てきています。
ところがせっかく粘りを見せたはずなのに、大事な終盤でやらかしてしまいました。
最終手▲8四香はうっかりです。こんな次の一手をまともに食らうプロはいません。
代えて単に▲6一竜なら△同銀で、7二に逃げ道が開くから大丈夫なんですが。
気づいたのは▲9五同香の局面で、その手前で気づいていれば△6六歩(84手目)と取り込むところではとりあえず△8四銀と埋める一手でした。
形勢は相変わらず自信ないですが、その先かなり粘れたでしょう。
序盤・中盤と印象に残る手が指せたのに、終盤で将棋を壊してしまい残念な一局でした。