朝日杯の1回戦です。
本局は後手番になり、四間飛車を採用。
相手の作戦は最近再流行を見せているミレニアムでした。
いま書いている本にも取り上げていて、振り飛車にとって非常に手ごわい戦法という印象を持っています。
この将棋は50手目でこんな局面になりました。
これは角交換になったことを受けて、囲いを固めるよりも全体のバランスを取ることに重点を置いた指し方にシフトしようとしています。
振り飛車側はミレニアムに対して堅さ比べでは勝てないゆえの、苦肉の策という意味もあるのですが、一方でこうした駒組みも最近では市民権を得てきていて、流行の指し方でもあります。
自分にとっては、公式戦でこういう指し方をするのは全くの初めてだったので、こうなったのはあくまでその場の流れとはいえ、新しい挑戦でもありました。
実戦はこの後▲5七桂△5三桂と打ち合い、4筋から戦いに。
苦しい局面も多かったですが手に乗って脱出に成功し、最後は入玉して勝ち。
振り飛車の新しい戦い方を示すことができて意義のある一局になりました。