4枚落ちの話(1)

昨日に続いて、先月の米沢での話。

4枚落ちの定跡といえば、なんといっても有名なのはこの図だと思います。

▲1四歩△同歩にいったん▲1二歩と垂らしてから▲1四銀と出る。

 

ここで定跡が教える次の一手がご存じ「▲2三銀成」、銀のタダ捨て。
以下△同銀に▲1一歩成、次は▲2一とで桂が取り返せる形。
もし△3三桂とかわしても▲1三香成。上手が歩切れなので1・2筋の突破が受からない。
これは、たしかに攻めが成功しています。

さてこの定跡、上手の陣形にはいくつかバリエーションがあるのですが、この日は主にこんな図を採用してみました。

△7四歩に代えて△3五歩。他はまったく同じ

 

さてこれがどんな違いを生むでしょうか。

図から▲2三銀成△同銀▲1一歩成に、△3四金▲2一と△2四銀

上手にとっては▲1三香成を防ぐことが重要。

 

ちょっと形が違うだけで、見慣れない受けが登場します。

さてここで下手にはいくつか良い手があります。
そのうちの一つは、たとえば▲4六桂と金取りに打つ手。
(1)△3三金と逃げてくれば、▲2五歩で銀が取れます。
(2)△2五金と逃げてくれば、▲2六歩で金が取れます。
守りの金銀を狙うのが、攻めるときの心得です。

ですがこの日の数局、なぜか全員が▲1三香成?!でした。
これは△同銀でタダです。

このまま飛車が成れないようでは攻めが失敗

 

この局面を迎えた子が、たしか3人いました。
「定跡では▲2一との次は▲1三香成だから」ついそう指してしまった子も、いたかもしれません。
そういう子は、思い込みに注意するクセをつけるのが良いでしょう。

ただ、実際はこの局面で妙手があり、▲1三香成自体は悪い手ではありません。
ここから飛車を成るにはどうしたら良いでしょうか。

銀、香に続いてと金まで捨ててしまうのが絶妙手!

 

正解は▲3一とです。これが妙手。
もし(1)△同玉なら▲2三飛成で、なんと金・銀・銀取りになります。
よって(2)△3三玉と逃げるぐらいでしょうが、▲2一飛成で成功です。

実際にこの手を発見した子もいました。
▲1三香成の時点で気づいていたのか、△同銀と取られてから気がついたのかは分かりません。
以下は順当に下手が勝ち切ったと記憶しています。

ただ、このように駒を捨ててカッコよく攻めるのが、果たして正しい指し方なのかどうか。
ちょっと長くなったので今日はここまで、明日に続きます。

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