対局、放映からかなり間が空いてしまいましたが、今期銀河戦本戦の対局を振り返ります。
この日は同じブロックでの2局撮りで、本局はその午前中の対局でした。
戦型は先手四間飛車vsミレニアム。これは今期竜王戦の1回戦でもありましたが、時系列的には本局のほうが先でした。
竜王戦のときは振り飛車が玉側の端を詰めており、本局とは微妙に違う形ですが似た将棋ではあります。
いずれも準備して臨んだのですが思わしい流れにはならず、やはりミレニアムは現代振り飛車党にとって強敵と言えます。
中盤の局面をひとつ。いま、玉側で桂交換が行われたところで、令和のミレニアムらしい展開になっています。
詳しくは「令和新手白書」を読んでください。
ここで飛先を受けずに▲4四歩と攻め合いました。たぶん、ひと目の手ではないと思うのですがこれが好手。
以下は△同歩▲同角△8九歩成▲7一角成△8六飛▲4四桂と進展。この手順によって「負担となりかねない角をさばく」「4三歩を消去して囲いに迫る桂を打つ」という2つの仕事を実現しました。
形勢はいい勝負か、むしろやや自信ないくらいかもしれません。ただ、お互い金銀4枚で囲っている状況で、先に囲いをはがせるのは大きなアドバンテージです。
実戦はこの後非常にうまく指せて、勝つことができました。
最後は作ったようなきれいな詰みで、詰まさなくても勝ちなので迷ったのですが、きちんと読み切れて良かったです。
感想戦の収録まで終わり、控室に戻ってからのこと。
図以降の展開について三枚堂君が「△8九歩成としたのに△9九とと取れず、△8六飛と走ったのに成れず、角道を通したけど止められた、将棋の運動神経が悪いです」と言っていて、なるほど面白い表現だと思いました。
結果的に、それだけこちらの攻めが厳しくその余裕がなかったということになります。一局を通して観る上で重要な視点と言えます。
もっとも、彼のほうが僕よりはるかに反射神経・運動神経が良いのは明らかで、本局に関してはその長所をうまく減じることができたおかげで会心の一局になりました。
流れをコントロールする指し回しは振り飛車党の腕の見せ所と思うので、ぜひアマチュアの方にも参考にしていただきたいと思います。
この対局はテレビで拝見しました📺
最後は鮮やかでしたね(* ̄∇ ̄)ノ
片上先生は反射神経はいいと思いますよ🐟💧
いやいや(笑)どうもです。