2/26 田村七段戦

夕方5時半頃、終盤の図。残り時間は30分ぐらい。
戦型は普通の居飛穴vs銀冠にも見えますが、元はダイレクト向飛車でした。

この局面では、たぶん多くの人が△5八銀不成と金を取ると思います。
実際、そう指していれば変化はあっても、勝ち筋でした。

ところが実戦は何を思ったか、それでははっきり負けと錯覚してしまい、△1九竜と一手パスに近い悪手。
▲8一金△9三玉▲8二銀以下、寄せられて負けました。
いったい何を考えていたのか、自分で自分に説明がつかない落手でした。

直前でミスをしたと思い込んでしまい、形勢を悲観していたのが、敗因の一つだとは思います。
ただそれだけで片付けて良いとも思えず、しかし他に説明のしようもない、まったくもって謎の転倒でした。

基本的にはずっと優勢に進めていた終盤で、ミスをしたと思い込んでいたところでは実際にはミスをしておらず、他のところで致命的な悪手が、これ以外にももう一つありました。
こないだのトン死のときにはそうとは思わなかったのですが、この将棋で自分がかなり深刻な状態にあることを自覚しました。

王位リーグ入りのおかげで、負けても負けてもいままでのようには対局が減らず、しかも普段は当たらないようなトップ棋士との対戦が多数控えています。
過去に経験のない、もしかしたらこの先もないかもしれない、地獄のような、夢のような状況と言えます。
この内容では連敗がいつ止まるか分からないですが、気を取り直して来週また全力を尽くします。

竜王戦はついに次局が6組降級の一番になってしまいました。
この終盤力では致し方ないとしか言いようがなく、開き直って次の対局に臨もうと思います。

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