一昨日の叡王戦は、1回戦は勝ち、続く2回戦は負けでした。
どちらも自分が先に1分将棋になり、久々に長い時間、秒を読まれることになりました。
午前中、北島七段との対戦は先手番で横歩取り。
図の局面を当初は有利と判断していたのですが、実際にはと金攻めが速く、かつ7五の飛車を狙う手段が案外難しいため、いざ迎えてみると自信のない局面でした。
第一候補は▲1四香でしたが、これは手抜きで△3六歩が切り返しの好手になり不可。
▲3三桂成△同桂▲1四香はありそうですが、△同香▲7六歩に△9五飛が好手で、以下▲9六歩△8五歩の取り合いははっきり不利。
ということで消去法で▲3三桂成△同桂▲8四銀を選択。ひと目、自信のない取り方ですが最善だったようで、以下は終盤でワンチャンスをモノにして勝ちました。
午後の近藤七段との対局は、後手番で角換わり早繰り銀。
基本的には苦しい時間が長かったものの、こうやっておけば、という手もたくさんありました。
ただあまりにいろいろありすぎたので、全部すっ飛ばして投了図。
後手玉は受けなし。先手玉は△7八飛成▲5六玉△4五金▲同歩と進んで、△5五歩が打ち歩詰めで詰みません。
これはあくまで形式的というか、打ち歩詰めでさえなければ勝っていたという類のものではないのですが、まあそれでも珍しいことではあります。
自分では粘りに粘ったつもりでしたが終わってみると141手、対局時間も3時間に満たず。相変わらず粘りがないなと痛感しました。
いくつかあった勝負手を見送ってしまったことも含めて、残念な一局でした。
今月は3棋戦で敗退し、順位戦も黒星スタートで散々な1か月になりました。
来月からまた気持ちを新たにして頑張ります。