今週の王座戦は、先手番で四間飛車vs居飛穴。
序盤はすこし主導権を取られている感じの出だしでしたが中盤から巻き返し、夕休前ではむしろ良さそうな感じ・・と思っていたところに、びっくりする手を指されたのが図の場面。
7一にいた玉が突然顔を出してきた場面なんですが、なかなか思い浮かばない一手という気がします。
しかしここで▲5五歩は、我ながら良いところに手が行きました。対して△6五歩と銀を取りたいところですがそれには▲5三角成△同玉▲3三竜△同飛▲4五桂という順で寄せ切れます。
△5五同歩と一本利かしてからの▲1一竜が良いリズムで、対して△3一歩と竜の利きを止めてきたら▲4四歩が厳しい一手になります(△同角は▲6四銀、△同銀は▲5四香)。
実戦はこのタイミングで△6五歩でしたが、今度は▲5三角成△同金に▲7三桂が厳しい一手になり、以下は順当に寄せ切ることができました。
この日の朝の時点ではまだ病み上がりというか、完全には回復し切っていなかったので、一日集中して指せたのは本当に良かったですし、今後棋士を続けていく上でも自信になりました。
体調はようやく昨日あたりで完治した感じで、この1週間あまり、健康の大切さありがたみが改めて身に染みる年末になりました。
対局後はいつも通りの出勤が続き、今日が事務局の仕事納めの日で、先ほど締めの挨拶を済ませてきました。
(将棋連盟は例年28日が仕事納めで、1月5日の指し初め式が仕事初めと決まっています)
いろんなことのあった一年でしたが、総じて言えば将棋連盟にとっては良い年になったのではないかと思っています。
来年はいよいよ100周年、節目の年を迎えるので、さらに良い年になるよう引き続き頑張っていきたいと思います。