負け

信じられないような大ポカをやらかしてしまいました。
順位戦で夕休前に投了に追い込まれたのはいつ以来だったか、調べてみるとたぶんちょうど3年前以来のことでした。
ただそのときより事態は深刻です。

どうもこのところ、頭がちゃんと働いていないような感覚があります。
昨日は朝、気合が入っていると思ったのですが、相手が長考しているうちにフワフワした感覚になってきて、その後はまったくダメでした。

今日から毎日の生活習慣を見直して、改善に努めたいと思います。

今年は内容、結果ともに厳しい状況が続いていて、このままではダメなことは気づいていたので、これが良いきっかけになってくれれば長い目で見てプラスかもしれないと思うことにします。

往復ビンタ

【将棋】
(1)同じ局面の先後両方を持って立て続けに勝つ(もしくは負ける)こと。
(2)同じ相手に立て続けに勝つ(もしくは負ける)こと。

昨日のNHK杯(羽生ー屋敷戦)を見ていたら、かなりのスピードで仕掛けの局面まで進んで、その勢いのまま、最近目にしたばかりの局面になってました。

▲7四歩の防ぎで△7四桂と打った局面。
後手桂得だが玉が危険な状態なのをどう見るか。

角換わり腰掛け銀の新型非同型、▲4五桂ポンの仕掛けから20手弱進んだ局面。
先週末の王将リーグ、▲広瀬ー△羽生戦ではここから▲5六歩△5三玉▲5五歩と進み、結果は先手勝ち。
昨日の感想戦でも、▲5六歩とじっと取っておく手は有力だったと話されていました。

自分の感覚では、この局面は桂得の後手が指せそうに思えるので、昨日の将棋は内容はともかく、展開としては自然な感じでした。
NHK杯の将棋のことを広瀬竜王が知っていたのかどうか、分かりませんが知っていた可能性も十分にあると思います。
往復ビンタ、は羽生先生の得意戦法のイメージでしたが強者はみんな同じことを狙っているものなのだなと思いました。

あと広瀬竜王はよく「序盤は互角で良いという研究」だと話していると思うのですが、この将棋に関してはそういう感じではなく、準備の差だけである程度一気に持っていくつもりだったのではないかなと想像できます。
当然ながら羽生九段といえども負けることはあるので、それ自体に驚きはないのですが内容的にこの2局が続けて生じたことは意外で、ダメージも少なからずありそうな気がします。

今日は振替休日で3連休の最終日、ですが公式戦の中継は王将リーグなど計3局。
短い期間にトップ棋士同士の対戦が続く王将リーグですが、進行中も当然ながら定跡のアップデートは続いていて、それが実際の対局で反映されていると知る一場面でした。

文化の日、職団戦

今日は秋の職団戦ですね。出場される皆様は頑張ってください。
と言っても明らかに出遅れてますが(笑)、陰ながら健闘をお祈りしています。

今年は立川で開催とのこと、例年10月でしたが今年はおそらく会場の都合でこの時期になったのでしょう。
オリンピックの影響などで会場探しも一苦労だと思います。
ただ、たまたまかもしれませんがちょうど「文化の日」に大きな将棋大会が開催されるということは、とても良かったのではないでしょうか。

こんなイベントが行われるのですね。最近知りました。
日本将棋連盟会長 佐藤康光九段による 「特別段位認定&即日免状発行会」のおしらせ
これは過去になかったことではないかと思います。

職団戦はJT杯の子ども大会などと並び、将棋界でもっとも将棋ファンが集まるイベントの一つなので、これに限らず大会以外にもいろいろなことをやっていくべき、とは以前から思っていました。
たとえばモバイル中継のPRをしたりというのもその一環で、今回も女流棋士会がブースを出すみたいですね。
他にも物販とかに限らず、棋士や将棋連盟がどんな活動やファンサービスをしているのか、知っていただく機会にしていければ良いと思います。

将棋文化振興自治体「全国将棋サミット2019」開催のご案内
今回は名古屋で開催とのこと。
愛知県はいま、一番将棋が盛り上がっているところで、開催いただけるのは良かったと思います。

バックギャモンから生まれた「リコー将棋AI棋譜記録システム」
=棋界・記録係の人手不足解消に貢献=
その後、どうなっているのか気になっていたので続報が読めたことは喜ばしいことです。
>プロ棋士たちがルールを逸脱して駒を動かすことはまず考えられないが、自動化する以上はあらゆる想定を組み込んでおかねばならない。
という一文は苦笑しつつもなるほどでした。
先日は女流王座戦第1局のブログ(「AI棋譜記録システム」)でも紹介されている様子が掲載されていました。
「完全自動化」の実現がとても楽しみです。

では今日はこのへんで。

アンチコンピュータ戦略とか

昨日の女流王将戦最終局は、西山さんが勝って初の二冠に。
今年度に入ってから女王防衛→女流王将奪取と里見さんに勝った実績は大きいですね。そもそも里見さんがタイトル戦で同じ相手に連敗したのも初めてでしょうか。
西山さんは才能を感じる将棋を指すので、見ていてうらやましく感じることもあります。
これで里見さんの全冠制覇は大きく遠のきましたが、ライバルの出現はモチベーションにつながり喜ばしいことかもしれませんね。想像でしかないですが。

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王将リーグの広瀬ー羽生戦は広瀬竜王の勝ち。
藤井七段との最終戦に期待が高まる展開になってきました。

本局は午後中ずーっと長手数の詰む、詰まないの読みを必要とする、とても難解な将棋でした。
実は最近の角換わり腰掛け銀の将棋を見ていると、こういう展開がとても多いです。たとえば一昨日のB1屋敷ー千田戦などもそうでした。

表題の件はもう5年以上前のことになるのですが、コンピュータは序盤が苦手なのでそこで大量リードを奪うしかないと「錯覚」されていた時期がありました。
実際は茫洋とした局面のほうが人間との判断力の差が生じやすい、と知られるのは数年後のことです。

当時の自分が気づいたこととして、長手数の詰む、詰まないの読み「の先」の正解を見つけることが、唯一のアンチコンピュータ戦略である、ということがありました。
コンピュータは「詰むか詰まないか」を読み切る能力は極めて高いものの、詰みを読み切ることが「いま、必要かどうか」を判断する能力は高くないので、そこに人間の長所が発揮できる部分があるからです。
もっとも現在のコンピュータの精度ではそれも難しくなったとは言えます。

おそらく当時のソフトで昨日の将棋とかを調べると、難しすぎて正しい判断ができず、結果として最善手を返せない可能性も高いのではないかと思います。
最近のトップの将棋はお互いにある程度調べて(準備して)対局に臨むので、それがコンピュータである程度大きな評価値が出るような展開を避けることにつながり、結果として数年前の時点で考えられたアンチコンピュータ戦略のような展開によく進んでいる、という仮説を持っています。
これが正しいかどうかは、はっきりとは分からないのですが、その一面として序盤が短く終盤が長い将棋が増えている。というのはあるのではないかと。

人間とコンピュータが戦う時代は過去のものになったわけですが、その当時とは違った形でコンピュータに対峙する最適戦略自体は必要とされていて、その戦略はある程度予想された範囲に収まっている。
というのがこの1年ぐらい感じていることです。

おそらくこの流れは今後もしばらく続くと思うのですが、さらにその先どうなっていくのかは、いま、関心を持って自分なりに考えているところです。