7/12 高野四段戦

銀河戦は決勝戦が終わり、月が変わって昨日から新たな本戦トーナメントの放映が始まっています。

例年通りこのタイミングで予選の表も公開になりましたので、今期予選の対局を振り返っておきます。
自分は7月12日、高野四段との対戦でした。

後手番で角交換振り飛車の戦型に。
序盤で6筋の歩を切られるとやや作戦負けになりやすいというのが定説ですが、やってみると難しいところもあると感じました。

図は△4二銀(3三から)に▲6六銀と出てきた局面。
玉頭の圧力が気になるところですが、△6五歩▲同銀△同桂▲同銀は歩切れが痛くはっきり不利。
だからと言って指をくわえて待っているわけにはいかない局面です。
▲7七桂~▲8六歩~▲4六角~▲6五歩のように攻められるともたない形で、しかも後手は指したい手が少ないので。

ここから△3六歩▲同歩△6五歩と、短時間で決断できたのが勝因になりました。
今度は▲同銀△同桂▲同銀なら△5五角があります。
ただし先に▲3七角の王手を利かすような手もあるので、この順を選ばれるのも怖いところでした。

実戦は自然に▲7七銀と逃げたので△6四角▲3七角△5三銀と進んで、景色が良くなりました。

一歩損なので極端に良いということもないのでしょうが、玉頭の勢力は何よりも大切です。
こういう大局観、感性をいつも大事にして、指したいものです。

銀河戦予選は25分30秒という早指しなので、このあとも決断の良い指し手を心がけて、この将棋は終始うまく指すことができました◎
本戦でも良い将棋を観ていただけるよう、頑張ります。

1300勝とか

昨日はこんなニュースがあり、報道でもいろいろ取り上げられていました。
谷川浩司九段、通算1300勝を達成!(連盟HP)

「テレビ棋戦で」と明記されたのは地味ながら新手でしょうか。
まあ、書かなくてもそれしかないんですけど。
最近は年に1~2回は、こういう事例が生じている気がしますが今後はどう対応していくのでしょうか。

谷川先生の将棋は、もちろん自分も修業時代にたくさん並べて勉強したもので、印象に残る名局、名勝負もたくさんあります。
ただそれ以上に、近年の将棋を並べていて、20代前後の有望な若手をバッサリ斬って落とす姿は本当にすごいと心底驚嘆するばかりです。

会長職との両立は大変だった、というのはもちろん世間で言われる通りとは思うものの、では会長を退いたからと言って急に強くなるかというとそんなに簡単なものではないはずで。
自分もプロとして年数を重ねたことで、本当にすごいのだということがようやく分かってきた気がします。

谷川先生には一度だけ、公式戦で対戦していただいたことがあります。
自分にとっては悔いが残っている将棋のひとつです。
また機会を作れるように、これから頑張っていきたいと思っています。

今日は注目の王座戦第3局。
ほか、トップ棋士が多数対局している豪華な一日になりました。

ちょっと朝から所用をいくつかこなしていて慌ただしかったのですが、午後はゆっくり観戦しようと思います。
ということでブログも短めで、今日のところはこれで。

先週の中継など

今日から10月。
東京は台風一過です。

昨夜は部屋が揺れるほどのすごい風でちょっと寝付けなかったですが、特に何事もなくて良かったです。
現在の東京は運休・遅延による混乱が生じているみたいですね。
これは大都市ならではだなあと思いますが、大きな被害が出ていなくて何よりと思います。

しばらく書いていなかったので先週行われた中継のことなど。

倉敷藤花戦で妹弟子が挑戦権を獲得。
棋譜コメントで知りましたが中村ー谷口戦ってえらく対戦成績に差がついているんですね。
やはり相性というのはあるのでしょうか。

トップ棋士勢ぞろいの王将リーグが開幕。
今期から「将棋プレミアム」で全局放映されることになったそうです。
これはけっこう画期的なことで、今後はこういう流れが加速するのかもしれませんね。
『第68期王将戦挑戦者決定リーグ戦』全対局を将棋プレミアムで生配信

王将戦は下位の棋士にとってはおそらくもっともリーグ入りが難しい棋戦で、自分も一度は入りたいと思っているのですがなかなか実現しません。
トップ同士ばかりで6局なので、竜王戦や王座戦のタイトル戦と並行して指す棋士にとっては日程が大変な棋戦でもあります。
今期それに該当している広瀬八段と中村王座が白星発進でした。
両方とも角換わりの将棋で、こってりとあっさりでしたね。

順位戦は自分のクラスであるC1の5回戦、抜け番調整回がありました。
ここを指さない多くの棋士(自分も)にとっては8月末の次が10月下旬ということで、ちょっとした変則日程になっています。
その翌日がB2の4回戦という日程でした。
こちらは人数が偶数なので通例通りの進行で、そろそろ上下分かれてくるところです。
いまのところ全クラスに全勝者がまだ残っているという状況ですね。

叡王戦は本戦進出者出そろいまであとすこし。
弟弟子の竹内君が四段戦を突破。
四段戦だけは全員で1枠なので、「予選通過」というより「クラス優勝」という感じがするんですよね。
昇段で四段戦卒業と同時に結果を出したのは立派です。おめでとう。

今週は王座戦第3局が大きな一番です。
自分の対局も中継していただけるようで、頑張りたいと思います。

最近涼しいなと思っていたら、気がつけば今日で9月も終わり。秋ですね。
本来は良い季節のはずですが、台風が心配。

またしても西日本が大変なようで、今日の文化検定は、大阪では中止になったとのこと。
やむを得ないことと思います。

僕も今日は家から出ないで仕事することにします。
皆様もどうかお気をつけください。

 

今月は海外旅行に出かけたり、昇段のお祝いを何度かしていただいたり。
監修した本も無事刊行されましたし、わりと忙しく、充実した日々を過ごせました。
対局のほうは4局あって2-2でした。
満足とまではいきませんが、内容的には向上していると思うので、年度の後半はもっと結果が出せればと思っています。

いま講座と本の仕事をいただいていて、なかなか思うようには進まないのですが日々、そのことばかり考えています。
なんというか、将棋指しらしい生活という感じがします。
こういう状況は久々で、若い頃とはまた違った感覚なんですが、いずれにせよ楽しみながら仕事と対局に全力投球したいと思います。

年内ぐらいはわりと忙しそうなので、すこし分量を減らそうかなとも思っているのですが、毎朝のブログはできる範囲でこれからも続けていきたいと思っています。

では今日はこのあたりで。

久闊を叙する

しばらく前のこと、ひょんな連絡があり、昨日は広島将棋センター時代の後輩と食事してきました。
いやはや、懐かしい。立派な社会人になっていて、何よりです。

うち一人は糸谷君の学校の先輩に当たるんですが、かつて彼にバレーボールを教えていた、という話には皆で爆笑。
ちょっと想像つかないですよね。
彼に会うことがあったら名刺渡してください、と言われて預かったので、忘れないようにここにメモ。

将棋を通じた人間関係というのは、長く続くし、将棋からいっとき離れることがあってもふとしたことでまた復活して、共通言語になるというのが良いところだと思います。
もちろん将棋に限らず、多くの趣味がそうなんでしょうね。
こういう交友関係は10年、20年経ってからのほうがかえって真価を発揮するようなところもあるのかな?と、この歳になってすこし実感しています。

年齢的にいまは働き盛りで、高校・大学問わず同級生たちや近しい同窓の皆もそれぞれに忙しそうですが、たまにこうやって再会するのは本当に良いものだなと思います。
時にはそこから仕事上でもお付き合いができることもあるし、特にそうはならないこともある。
いずれも一局かなと思います。

先日お知らせした通り、東大将棋部・著の入門書を監修して無事発刊されましたので、その御礼を兼ねて今日は久々に駒場に行ってきます。

明日は台風が心配ですね。
皆さまどうぞ、お気をつけください。