千日手

注目の豊島ー藤井戦は、昨日のブログで「進行の早さに驚きました」と書いたあと1時間も経たないうち、午前中から千日手になっていましたね。
なんでも数か月前に、アマチュアの方(たぶん)が、まったく同じ研究手順をネット上に書いていたそうで。
こういうことが起きうるのは、もちろん頭では理解していたわけですが、そういう時代なのだなあと改めて実感する出来事でした。
たしかに途中からは、千日手を回避するのは難しそうです。

指し直し局もまた角換わりになり、豊島八段がリードを保って押し切り、という内容だったみたいです。
中盤で△3九角成として、銀をタダで取らせた手はびっくりしました。
(あまり良くなかったのではという意味で)
ただその前、▲6三銀と打たれた時点で、すでに苦しかったということなのかもしれません。

ちなみに、棋王戦は共同通信社主催で、観戦記を加盟各社に配信しているという形式なので、どの将棋が、いつから掲載されるかは、地方ごとに異なります。
藤井四段が竜王戦で勝ち上がっていったとき、読売新聞社に観戦記掲載時期の問い合わせがずいぶんあった、という話が将棋世界に書かれていたので、他の棋戦でも同じことが起きる、あるいはすでに起きているかもしれませんね。

こちらは将棋年鑑が売れている、という話題。
藤井効果で「将棋年鑑」異例の売れ行き
しばらく前、テレビでも「フジイノミクス」なる言葉を聞くことがありましたが、それが実際に数字に表れている、ということでしょう。

将棋年鑑は僕も将棋を覚えた昭和の終わり頃から毎年買ってもらっていて、当時はこれを日々並べることが、詰将棋・実戦と並ぶ勉強法の三本柱のひとつだったと思います。
いまはネットメディアの映像や棋譜中継等で観られる将棋が増えたぶん、より資料的な価値を高めて制作していると思われます。
個人的には、名鑑は元来プレイヤーよりも観るファン向けのものではないかと思うので、良い傾向と思います。
たとえば、全棋士アンケートはいつの時代も隠れたキラーコンテンツですし。

今日は竜王戦の挑決第2局。
戦型はまたも横歩取りで、なんとなく波長が合っている感じです。

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