NHK解説余話

一昨日放映されたNHK杯、棋譜がweb上でも公開されましたので画像を拝借しつつすこし一局を振り返ってみます。
NHK 囲碁と将棋
まったくの余談ですがリンク名が「囲碁党」「将棋党」なんですね。

偶然だと思いますが序盤24手目のこの局面は昨日の王位リーグ、豊島ー阿久津戦と同じでした。
その将棋でいきなり▲2三角と打ち込んで行ったのは驚きましたね。両対局者の読み筋にはあったのかどうか?
実戦は無難な進行、と思いきや。


33手目▲6六角(打)から大きく局面が動きます。
ただこの手は結果的に気負いすぎだったか。解説でもそのように話しました。
飛車をぶつけた手↑が機敏で振り飛車ペース。
ここで▲2六歩と辛抱した手には驚きましたがよく考えてみると仕方ないですね。とは言え自分には打てない気がします。
勝率の高い若者の手です。

ずっと進んで本局は詰むや詰まざるやがハイライトに。
NHK杯のような早指しを見ていて一番面白い場面、指していて一番ドキドキする大変な場面です。
ここは△6一金と受ける手もありもし▲5二金△同金▲5一金と進めば千日手模様で時間を稼ぐことができます。
だからこそそのような回り道に気を取られることなく、意を決して△8七銀打と詰ましに出た決断はお見事でした。

数手王手が続き、この局面で△8七金が決め手。以下△7五桂と設置する形になってはっきりしました。
代えて△6五桂や△7九飛などもあるので、時間があればプロなら読み切れて当然でも30秒将棋の実戦では難しい類の詰みと言えます。
合計すると20手以上の長手数の即詰みで、本局の形勢は終始振り飛車が良かったはずでも最後にこの詰みを読み切らないと逆転するわけですから、やはりプロの将棋は一手違いの際どい勝負になるものだなと再認識しました。

何か指し手に関してご質問がありましたら、コメント欄にいただければお答えしたいと思います。

NHK杯の収録は基本的に同じスタジオで行われるのでそれなりに行き慣れているはずなのですが、数年ぶりだったので何だか場所が変わっているような錯覚をしてしまいました。
終局後は観戦記でいらしていた内田記者に誘っていただき、スタジオから徒歩数分のNHK出版の地下でごちそうになりました。
観戦記はそちらの「将棋講座」でご覧ください。

1件のコメント

  1. 安用寺六段の差し回しが非常に見事でした
    最後まで詰みが見えず(△8七金は見えませんでした。お見事です)
    ドキドキいながら見ていました。
    若手のホープ、八代さんを後手番で下しての見事な勝利おめでとうございます。

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