棒銀定跡

数日前のモバイル中継でこんなことがありました。

この新手はインパクトがあって、僕自身もブログで書いていました。そのときには

ただこの将棋がタイトル戦で現れるかというと、さすがにその可能性は低いと言わざるを得ず、ちょっと残念なところです。

と書いているのですが、それは新手の是非云々ではなくて、そもそも四間飛車vs棒銀の将棋が少なくなっているからです。
まさかこんなに早く公式戦でまた出るとは思わず、驚いています。

プロ間では少なくなっていますが、アマチュアにはいまでも人気のある戦型で、実際この手について知人から尋ねられたりもしました。
はっきりしたことは分かりませんが、有力な手だと思います。

最近読んだ「コンピュータは将棋をどう変えたか?」という本にはこんな一文がありました。

このように長年研究され、一見結論が出ていると思われた変化でも新しい鉱脈が発見されることは多々あります。そのため2013年当時においては、人間が培ってきた既存の定跡を将棋ソフトを使って再点検する必要がありました。

この文章はかなり深いところまで研究が進んでいた矢倉の定跡を指していて、比較的新しい結論がはっきりしたとされる手順でさえもこういうことがある、という趣旨でした。
いわんや、↑の急戦定跡をや、でたとえばかつて勉強した鷺宮定跡や山田定跡には、そういう知らない手や結論がたくさん眠っているのでしょう。

プロにとって、公式戦で頻繁に現れる局面以外ははっきりした結論を出す動機に乏しいので、もしかしたら間違った結論が有名なまま放置されている可能性はあるんですよね。

いまプロ公式戦を通じての研究は角換わり一色の感がありますが、女流棋戦やアマチュア大会での流行形は、それとはまた違ったところがあるので、そこでの研究を通じて変化が起きるということも、戦型によってはあるかもしれません。
今後どうなっていくのか、個人的には注目しているところです。

今日は女流名人リーグの最終一斉対局。
例年よりだいぶ時期が早いですね。どんな結末になるでしょうか。

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