感想戦とか

昨日は、たぶん初めて、リモートで公式戦の感想戦をしました。長谷部君どうもありがとう。
電話でもメールでもLINEでも、棋士にとってはまったく難しいことではないので、今後は増えるかもしれません。
そもそも観戦記者の方の質問に答えたりとかは普通にメールでやってきているので、自然なことではあります。

ただ局後の感想戦は純粋な検討の他に、勝負の余熱を冷ますような面もあるので、特に詳しく検討したい場面がない(ポイントがはっきりしていてお互い分かっている場合など)にはやらないことも増えてくるのかなと思います。
囲碁界は感想戦という文化は基本的にない、と聞いたこともあり、その違いは不思議ではあるものの、それはそれで一局なのかなという気もします。

あと感想戦といえば、先日棋士同士の練習将棋で、初めて81dojoの感想戦機能を使ってみたのですがあれは便利ですね。
これは文章で説明するより実際に使ってみてもらったほうが早いと思うので、興味のある方はぜひ試してみていただきたいと思います。

モバイル中継で業務のリモート化、という話は前も書きましたが、それなら記者の東西交流もできるなあと思っていたら、やっぱり中の人たちも同じことを考えていたみたいで、このところ何局か東京の対局を大阪の記者の方が中継していました。
これまで越えられなかった壁が簡単に越えられるようになった感じで、まあそこまで大げさな話ではないにせよ、新しい風が入るのは良いことだと思います。

この状態は永遠に続くわけではないとはいえ、当面は大変な状況が続いていき、どんな業界でも否応なく変化させられる部分があるのは事実です。
そういう中で、自分たちから変化していく部分がいまの将棋界にはたくさんあって、そこは本当に素晴らしいことだなと思っています。

今夜は棋士会の公式youtube配信が始まるとか。
まだ1本も動画上がってないのにチャンネル登録が2000人に達していて、期待感の高さがすごいです。

では今日はこのへんで。

勝ち

昨日の対局は、後手番で向飛車。流行の銀冠穴熊に対して角交換を挑んで戦いになりました。
中盤でポンと▲3七角と打たれて、長谷部君が令和新手白書(p64,116など)を読んでくれているのは分かりました。

形勢は難しかったと思いますが、久々に中終盤をうまく指すことができて、勝ち。
1か月ぶりの白星、今年度初白星で、ひとまずホッとしました。

あと、一つのトーナメントで2勝したのは、NHK予選を除くと一昨年度の王位戦・棋王戦以来みたいですね。
なかなか勝てないなとは思ってましたが、そこまででしたか。
枠抜けまではあと2つ、次も頑張ります。

昨日の中継局、竜王戦の松尾ー佐々木戦で千日手指し直しを後日に、という出来事があったそうで。
これは異例のことで、なぜ異例かというと昔からそういう慣例なのと、日程が詰まっている場合に対応できないことがあるからでしょう。
珍しいことなので驚きましたが、それも一局かなと思います。

最近の対局室は換気に努めたり、食事中でも誰も話さなかったりと厳戒態勢は続いていますが、対局を続けられていることは、ひとまず何よりのことです。
来週以降も、(↑のようなことはあっても)何事もないことを、願っています。

最近の中継とか

将棋界は方針に沿って、今週もある程度の数の公式戦が行われています。
特に昨日は4棋戦6局、今日も5棋戦6局と豪華です。
ファンの楽しみがこれからも何事もなく続くようにと願っています。

最近の好局紹介、昨日の飯塚ー及川戦の即詰みは鮮やかでした。
ひと目は詰まない形のところ、やけにぴったり捕まっていて驚きました。

一昨日は金井ー高野戦が大熱戦でした。
基本的にはずーっと先手が押している将棋でしたが最後の最後、秒読みの競り合いで逆転。将棋の厳しさを感じる場面でもあり、醍醐味でもあります。

王位リーグは昨日の佐々木ー本田戦でラス前まですべて終了。
この将棋は佐々木五段の快勝で、リーグ優勝の目を残しました。
ただリーグ最終戦は通常ならば日程が決まっているところですが、現時点では未定とのことです。

また女流王位戦も第1局の再延期が発表されました。
対局場所として地方都市が予定されていることに加え、対局者も東西に分かれていると特に対応が難しいのは容易に想像がつきます。
今後、東京⇔大阪間の移動が許容される社会情勢になれば公式戦の維持は可能と思いますが、先が読めません。

今日はマイナビの5番勝負第2局。
こちらは、両対局者が東京所属なので、対局場を将棋会館に変更して、予定通りの日程で行われるということのようです。

ちなみに明日も3棋戦6局。
佐々木ー本田戦は中一日で同じカードの再戦なのですね。
昨年末の棋王戦挑決二番勝負でも対戦がありましたし、さすがに勝ちまくっている同士、よく当たります。
調べてみると昨年の夏から数えて明日でなんと6局目、これはCクラスの棋士同士としてはかなり珍しいことでしょうね。すごい。

では今日はこのあたりで。

近況

昨日も書いた通りで、最近はふと気づけばコロナ関連のニュースを見たり、専門家の発信を読んだりしていてそれに時間を割いている感じですが、生活自体は依然とあまり変わらず、普段通りです。
そもそも対局以外に大きな用事がないのはいまに始まったことではなく、たまにいただく指導のお仕事や、誰かと食事したりといった機会がなくなった程度です。
妻も自分も健康なのは、何よりのことです。

最近感じた変化といえば、スーパーに男性の姿が多くなったことですね。
メモを見ながら何かを探している様子だったり、誰かと電話してたりする様子を、よく見かけます。

将棋は、そんなに頻繁にではないですが、ネットでは指しています。
棋士同士で指すのも、いまはただ指すだけという感じで知らない人と指すのとそこまで変わらない感じですが、今後はすこしずつ考えていきたいと思っています。

あとは、NHK将棋講座に予選のダイジェストを書きませんかと声をかけていただいて、毎日1~2ブロックずつ並べては記事を書く作業を繰り返しています。
たぶん過去最大級に手間のかかっている仕事です。
相当な力作なので、お披露目が楽しみです。
他にもモバイル中継の解説とか、家でできるお仕事はときどきいただいていて、忙しいというほどではないにせよ、それなりにやることはあります。

外に出ないと太る、という声はよく目にしますが自分も例外ではなく、ちょっと、気をつけないといけません。
散歩だけはなるべく毎日していますが、一昨日の雨の日はさすがに出ませんでした。寒かったし。
今日は天気が良いので、これから自転車でひとっ走りしてこようと思います。

こうして考えてみると、自分は性格的に、人に会わないこと自体は特に問題がなく、そうでない人に比べると過ごしやすい状態かなと思います。
いろんな人と話してないと辛い、という人もいると思うので、そういう人は電話とか、流行りのZOOMとかを活用するのが良いのでしょうね。
ただ、辛くはないにしても、毎日同じだと単調になってくる、という面は感じています。
たとえば曜日によって多少行動パターンに変化をつけてみるとか、ささやかな彩りと楽しみを加えてみるのが良さそうです。

とりあえずはあさってが対局なのでそこに照準を合わせつつ、その後はどんな日常にしていこうかと、考えているところです。
状況に適応することそれ自体を、一つの楽しみに変えていくことが大切かなと思います。