竜王戦の裏街道で藤森五段と。
昨日も書いた通り、将棋界では当面の公式戦対局は継続です。
自分自身も日々の感染防止に最大限務め、心身を整え、対局に臨みます。
良い将棋が指せるよう、全力を尽くします。
今後の対局についてなど
昨日のマイナビは、挑戦者の快勝で幕開け。
最近の西山さんにはめったにないような、不出来な内容だった気がします。
この2人は奨励会での成績や現在のタイトル数に差はありますが、タイトル戦の実績という点では互角かむしろ加藤さんのほうが押しているくらいで、この立ち上がりとなるといよいよどうなるか分かりません。
第2局以降の好勝負に期待しています。
なお第2局はおなじみの常磐ホテルで予定されていたところ、将棋会館での対局に変更するとのこと。
移動の負担やリスクを考慮してということだと思います。
三段リーグも開幕延期とのこと。
こちらも、初日と最終日は東京での一斉対局が通例で、それ以外の日程では東京方の三段が数人ずつ、関西遠征する仕組みになっています。
難しい判断と思いますし、その状況が続きます。
我々の通常の(つまり東西将棋会館での)公式戦対局については、非常事態宣言後もできる限り続行するという判断がすでになされています。
いっぽう囲碁界は対局一時休止(延期)という発表があり、判断が分かれたということを昨日知りました。
ただ延期によって日程が押せばいずれその分をどこかに詰め込まないといけないという面もあり(部屋が混雑すればリスクも高まります)、それよりなにより、棋譜を紙面等にきちんと提供できるのかという問題も生じます。
団体としてはさまざまな事情を勘案した上で、素早い意思決定が求められる場面が続きます。
それがどうなるにせよ棋士としてはその決定に沿って、もちろん自分のできる感染防止に努めながら、与えられた職務をこなすべき場面と思います。
なお自分の見る限り、将棋連盟内での対局環境において、対局者同士以外での感染リスクはほぼなさそうに思います。
さらに換気や消毒液の設置、検温の義務化、食事を各自が離れて摂れるようにするなどできる限りの感染防止策が配慮されています。
棋士の立場としては、対局中に過度に心配する必要はなさそうなので、そのことに感謝して対局に臨みたいと思います。
中継業務の一部リモート化、という発表もありました。
自宅から作業することで、当然ながら感染リスクを大きく下げることができます。
以前は各記者が定期的に棋譜用紙を取りに行き、それを見て入力していましたが、現在はその必要がないのでこうしたことも可能になりました。
また感想戦取材に代えて解説をつける、というのも良い試みと思います。
東京の街が心配な状況は今後も続くと思いますが、将棋ファンの方にはこれからも安心してモバイル中継をご覧いただければと思います。
緊急事態宣言
今日にも「緊急事態宣言」が発令される見通しとのこと。
昨今のニュースを見ていて「緊急事態なのは明らかなのに、緊急事態宣言を’出すほどではない’と言ってしまうのはメッセージとしてどうなのか」と思っていたのですが、これまで出さなかった(あるいは出せなかった)のにも当然複雑な理由はあるでしょう。
緊急事態宣言で変わること・変わらないこと
昨日紹介した専門家の方々による更新がありました。
現在の日本では、ほぼ東京圏のみ、あとは関西圏や福岡など一部大都市圏の問題にとどまっていますが、今後他の都市にも波及していく懸念はあります。
というか、むしろその可能性は高いです。ただ、その波が急激に押し寄せなければ対処できるようなので、そうならないようにすることが大事です。
人が一気に移動してしまうと、どんな街でもいきなり大変なことになるリスクがあります。
そういったことも踏まえて、提言がなされ、政策が決定されていると思うので、その意思をしっかりと汲み取って行動したいものです。
あと、いま個人でできることとしては、いざという時の災害への備え、防災だと思います。
うちもこないだ、妻とリュックの中身を確認しておきました。
検温は2人とも別々の体温計を使って、毎日複数回やっています。今朝も平熱です。
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名人戦の開幕が延期になりました。これは、さすがに衝撃が大きいです。
名人が関西圏在住、挑戦者が東京圏在住で、これから全国を転戦するにはたしかに困難な状況ではあります。
現状で第4局予定だった長野対局を第1局として行う、との発表だったので東京・大分・三重の対局は中止ということになります。
長野のあとは倉敷、甲府、天童と全国有数の「将棋の街」での開催が予定されているようです。
今回の緊急事態宣言を受けて人の流れが穏やかになり、元の姿までいかないにしてもタイトル戦の開催ができる状況になってほしいと祈ります。
将棋を指すことそのものの感染リスクは極めて低いと思うので、対局以外の部分でも棋士一人ひとりが気をつけて日常を過ごすことが、何よりも大事です。
一方で今日はマイナビの第1局が陣屋で開幕戦を迎えました。
こちらは移動距離も人数も少ないので、という判断もあるのだと思います。ただ大盤解説会等は、行われません。
複雑な心境での対局になると思いますが、2人には良い将棋を、期待したいです。
将棋大賞とか
表題の話に行く前に昨日のエントリの続きですが、専門家の方々による、情報発信が始まりました。
新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会
必読です。
僕のブログもぜひ毎日のぞいていただくとして、こちらのサイトに書かれていることは、ぜひ誰もが繰り返し熟読して、備えておいてほしいと願います。
自分ももし体調に異変を感じたり、気になることが生じたときはまずここに書かれている情報を頼りにして、いまどうすべきか、ということを考えようと思います。
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さて、表題の件ですが年度替わりは前年度の各種選考会や表彰、他に昇段や引退等も発表される季節です。
最優秀棋士賞は豊島竜王名人と二分する形になり、一票差で渡辺三冠に決まったとのこと。たしかにこれは、かなり難しい選考だったように思います。
升田賞がelmoで升田賞特別賞が脇システムとのこと。なんだか自分の感覚では逆のような気もするんですが、どうなんでしょうか。
令和新手白書でもelmo囲いは取り上げており、そのときに「コンピュータには新戦法を開発しようという意思はないはず」というようなことを書きました。
一方で棋界に与えた影響は大きく、戦法そのものとしては表彰に値することは納得です。
むしろ現在はソフト由来でない新手を出すのは相当に難しくなっており、升田先生の「新手一生」の意思を継ぐ、という意味では表彰の意義を再考する時期のような気はします。
名局賞は男女ともタイトルが移動した一局が選ばれました。
昨年度の木村さん、西山さんは社会に大きな話題を提供しましたし、いずれも内容的にも素晴らしい将棋だったと思います。
将棋世界の「熱局プレイバック」は毎年棋士にアンケ―トが届いており、実は今日が〆切であることに昨日気づいて、無事送付しました。
まだ送ってない棋士の方々も、忘れずに回答しましょう。
昨年度は特にアツい戦いが多く、選考にはかなり苦慮しました。どのような結果になっているか来月号が楽しみです。
コロナ考
こないだの連ツイ、まとめて下さった方がいました。
わざわざどうもありがとうございました。
このところコロナのニュースを見ない、という人はまずいないと思いますが、自分の場合は専門家の発信を中心に、いろんな記事を読んで勉強しています。
これは、僕自身プロと呼ばれる職業ですので専門家の意見が一致することの意味を肌感覚で理解しているからです。
東京は極めて危険な状況だと思います。
3つの密を避ける、は大前提で、その上で行動をできる限り抑制すべき局面だと思います。
いまの状況は、自分が心がければ良いこと、自分自身でできること、が少ないのが特にやっかいなところで、僕自身の不安や心配の種でもあります。
専門家の試算によると、人の接触を8割減らさないと、ウイルスの拡散を食い止められないそうです。(日経の記事)
僕は騒ぐのを我慢して仕事を半分くらいに抑えれば、なんとかなるのではと思っていたのですが、それでは足りないかもしれないと。それでも、拡散のスピードを遅らせることはできるので、一人ひとりがなるべく行動を抑える努力をすべきことに変わりはないと思います。
この数日、人出はかなり少なくなっている、という報道も目にしています。
もしそうであれば、2週間後くらいにその効果が出るはずです。そうであることを祈っています。
最近よく聞く「非常事態宣言」なるもの、自分自身の考えとしては一刻も早く出してほしいと思いますが、これは自力でできることではありません。
苦境に陥っている業種・業界やそこに携わる方々への保障、こういったことも自分の力ではできないことです。
棋士や将棋関係者も何かできることはないか、と誰もが考えていると思いますが、とにかく今はひたすらじっとしているしかありません。
ただ、オンラインではいろんな動きがあります。良いことだと思います。
将棋界はこの10年くらい、ウェブ方面にはかなり力を注いできました。本格化はもうすこし落ち着いてからになるとは思いますが、その成果を発揮すべき局面がやってきた感じがします。
昨日は栃木の世話役の方からオンラインで支部例会をやります、というので顔を出して(?)すこし多面指しをしました。
こうした取り組みが、今後広がっていけばと思います。
あと、僕は東京に住んでいるのでかなり危機感が強いですが、東京圏・関西圏以外では現状、ごく普通に過ごしていれば大丈夫、というのが僕の理解です。
ただし3つの密を避ける、これはもう日常レベルの、当たり前の大前提になると思います。
東京は人が多いので、当分はいまの状況が続きそうです。
今後の社会がどうなっていくのか、ということも最近よく考えています。
価値観が180度変わるんだな、と感じることが、とてもたくさんあります。
たとえば、人がたくさん集まるのがほぼ無条件に良いことだったのが、そうではなくなりました。
他にもたくさんあるので、その話は、いずれまた。
多くの人に、呼びかけたいこと。
家の中で、楽しみをたくさん見つけましょう。将棋もその一つです。
では今日はこのあたりで。