高知から帰京

改めまして、一昨日はご視聴、またコメント等もありがとうございました。
またこうした機会を得られるよう、頑張っていきたいと思います。
リンクは先ほど追記しました。

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この週末はギャモンの大会と観光を兼ねて高知に出かけており、昨日の夕方、戻りました。
高知で大会が開かれるのは初めてのことで、50人くらい集まっていたのには本当にびっくりしました。盛況で何よりでした。

大会運営の苦労は将棋もギャモンもわりと同じです。
スタッフの皆さまは本当にお疲れ様でした。どうもありがとうございました。

実は高知には昨年も同じ時期に来たばかりでした。
かなり好きな観光地のひとつです。
旅行記

メジャーどころはだいたい制覇しているので、今回は「アクトランド」という空港近くの施設に初めて行ってみました。
坂本龍馬関連の展示は県内にもそれ以外にも数多いですが、ここの龍馬歴史館はあんまり知られてないのではと思います。

正直(いままで知らなかったぐらいなので)あんまり期待はしてなかったのですが、良い意味で裏切られました。ものすごくリアルな蝋人形たちが出迎えてくれて、なかなか他にはない場所かなと。
アクセスが良いので車なしでも行きやすいです。知られてないのはやや残念ですね。

大会翌日は「しんたろう号」に乗って終点まで。
この電車はわずか2両なのに途中駅で前後切り離し、その先はオープンデッキになります。ごくごく軽い乗る鉄道ファンの自分にとっては、初めて見る仕様でした。
よく晴れて、海がきれいでした。

終点の奈半利駅から、乗換案内では認識されないけどちゃんと時間通りに走っている村営バスに乗って、「モネの庭」まで。遠かったけど、こういう旅もまた良いものです。

あと、旅立つすこし前に偶然「龍馬パスポート」のことを知りました。
これを昨年、知らなかったのはまさに痛恨です。
行く人は必ず取得するべきです。どうか、マーケットルーズ(※機会損失を意味する和製ギャモン用語)することのなきように。

あとは室戸に行ってみたいのですが、いつになることか。
高知には大会が今後あればもちろんですし、そうでなくてもまた行きたいと思います。

NHK杯 三浦九段戦

昨日ご視聴いただいた皆様には、どうもありがとうございました。
自分自身は、出かけているため放映はまだ見ておりません。どんな感じに写っていたでしょうか。

予約投稿で、1図面だけ紹介しておきます。
ご覧になられなかった方も、NHKのサイトで棋譜は後日見ることができます。
あと、たぶん弟弟子が詳細な解説を書いてくれるのではないかと思います。
あらきっぺの将棋ブログ
(※いずれも帰京後にリンクを追加します)
(※翌日追記、リンク入れました)

中盤戦ははっきり苦しいと感じていたのですが、そう感じた時点では難しい手順がいろいろとあり、実際は過度な悲観が良くなかったようです。

逆に終盤はチャンスが来たと感じていました。しかし、やはり簡単ではありませんでした。

96手目△1六香まで

図で▲4一と、と攻めたのですが△5一香の遮断がしぶとい手で、難しくなりました。
代えて▲4一馬△2二玉▲1三歩△1一香▲1五香なら勝ち筋でした。最後の▲1五香が必至に近い手で、これさえ見えればたぶん自分でも勝ち切れたと思います。
別に難しい手というわけではないのですが、この局面以前からどこかで▲2六香と打つイメージで指していたので、1筋を攻める手は思考の外に行ってしまっていました。
もうすこしで良いところをお見せできていたのにと思うと本当に残念です。

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収録は5月末だったのですが、直前の1週間ほどはほとんど何の予定もなかったので、この一局だけに向けて、心身を整える日々でした。
せっかくの機会なので和服を着ることは以前から決めていましたし、日頃から酒や水分を控えたり、正座の練習をしたりして当日を迎えました。
前夜は渋谷のホテルに泊まりました。よく眠れて、これ以上ないぐらいの良いコンディションで対局に臨むことができました。

自分は淡々と継続することは得意でも、何か普段と違った目標がないと、集中力は発揮できないタイプです。
今後もまた、こういう緊張感のある日々を過ごす機会を、得られるようにしたいと思います。

新手

本日、NHK杯に登場しています。
8年ぶりの本戦出場で、A級棋士の三浦九段との対戦になりました。
ぜひご覧ください。

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表題は対局時の食事注文の話です。
最近「ル・キャレ」と「鳩やぐら」の2店舗が新たに注文表に加わりました。
たぶんみろく庵閉店にあたり、新規開拓を進めていたのだと思います。
将棋界の危機を救って下さって、ありがたい限りです。

加わったのは5月頃だと思いますが、僕自身は順位戦開幕まで、しばらく休憩のある対局を指していなかったので、6月の開幕戦のときに初めてメニューを見ました。
このときは、どんな感じかまだ分からなかったので、ひとまず従前通りの手を指して、周りの様子を見ることにしました。
で、どんな感じか分かったのでこないだの順位戦2回戦のときに、初めて注文してみました。

久々に指す新手の味は、どちらもとても良かったです。
なお、これは将棋用語の「味が良い」ではなく、単においしいという意味です。
ただ量はやや少なめなので、若いときならすこし物足りなかったかもしれません。
最近は対局中にはあまり食べられなくなってきたので、むしろあれぐらいでちょうど良いことも多く、ありがたいですね。
どちらもけっこう種類が豊富なので、これからしばらくはいろいろ試してみようと思っています。

ちなみに最近、中継での食事情報を見ていると「鳩やぐら」で弁当+おかず単品追加、という人をよく見かけると思いますが、あれはたぶん量の問題だけでなく、新規参入特有の物珍しさも入ってますよね。と勝手に分析しています。
自分なら、しっかり食べたいときには「ビーフストロガノフ」(ごはんはセットでついてくる)+おかず単品、の2店舗またぎが、かなり有力と見ています。
今後もし指す棋士が現れたら、たぶんその方はこのブログの読者ですね。

観る将になれるかな会議

今日は本の紹介です。

前著「初段になれるかな会議」の続編で、表紙カバーもそっくりです。
並べてみると、縦組みと横組みの違いがあると気がつきました。

僕自身も観る将初段ぐらいはあると思っているので(ちなみに指すほうは七段です)、この本を読んで、同じ仲間が増えてくれたら嬉しいなと思います。

 

またこの本の章立てを一覧してみて、なるほど一般の視聴者はこういうところが分からないポイントなんだなとか、こういうところを詳しく説明すると良いのだななどと、とても参考にもなりました。
今後もし解説する機会があれば、役立てていきたいと思います。

中でも「味が良い」はたしかに大切で、これを章タイトルに採用したのは目のつけどころがさすがという感じです。
将棋番組を楽しんでいて、これから上達も目指したいという方には、参考にしていただきたいと思うので、すこし引用してみます。

こうして味がいい手だけを見ていくと、強くなる気がしますね。

味がいい手チェックは、棋力アップに有効ですよ。解説で「味がいい手」といわれたら、その手の意味を考えるクセをつけるといいですね。

なお、前著ではこんな記述も出てきていました。

棋譜並べで「良い手」を指すと「なんだか気持ちいい」はずです。この感覚を味わってもらうための棋譜並べということでいいと思うんですよね。

将棋界には「良い手は指先が記憶している」という名言もあります。

「味が良い」という感覚をなんとなくでも吸収していけば、自然と上達につながると思うので、ぜひ注目ポイントにしていただければと思います。

研究の精度

王位戦第1局は、初日のリードを保って、豊島王位の完勝。
8五飛戦法vs中住まいの戦いは久々に見た気がしますが、本局はおそらく仕掛けの時点で、形勢に差がついていたのだろうと思います。
当たり前のことではありますが、序盤を飛ばして、しかも有利になるのであればそれに越したことはないですね。
研究の精度と幅広さの両面が求められる時代になったことを改めて感じました。
加えてそれを正確に覚えている能力や、有利になったあとでしっかりと着地する終盤力も大切です。

 

研究といえば、こないだの順位戦は、偶然にも前節に続いて佐々木勇気七段と隣で対局でした。
噂の新手
で、こないだも、またしても彼の指し手があまりに早くて、同じ時間帯にこちらはやはり重い中盤戦を指していたので、チラチラと見ていました。
おそらく終盤まで研究通りだったのだと思われます。

62手目△4九とまで

あとで中継を見ると、この局面まで、佐々木七段の消費時間は30分少々。
これは途中のどこか一手だけで、それ以上使ったとしても不思議のない数字です。
まあそれはまだ分かるとしても、ここで1分とかけずに▲7三馬と取ったのにはびっくりしました。

この局面をパッと見ると、一段目(王手)もしくは二段目(詰めろ)に飛車を打つ手も有力に見えると思います。
また▲7三馬という手は相手に手番を渡して怖いところで、これで勝ちと言われても、少なくともすぐには納得できないところです。
何より自分たちの世代だと、たとえ綿密に研究していたとしても「実戦の場で改めて読み直す」という価値観が身についているので、この手をノータイムで着手したことには、とても驚きました。

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昔もいまも、若い棋士はよく勉強しているものですが、こういう研究に対する絶大な信頼感は、おそらく自分たちの世代にはなかったもので、いまの若い世代との大きな違いではないかと思います。
それにはやはりコンピュータの影響が大きいのでしょう。

この将棋はすこし極端な例かもしれないとはいえ、研究しているところはできるだえ飛ばす、という豊島王位に代表されるスタイルは、(プロにとっては)比較的見習いやすい面もあり、今後はさらに主流になっていくのでしょう。
どこまでこの流れが続くのか、それと、人間はどこまで突き詰めてそのようにできるのか、という点にはしばらく注目していきたいと思っています。