3/8 屋敷九段戦

今日から3日間は3月の敗戦譜です。
この時期は負けが込んで、内容的にも大丈夫なのか悪いのか微妙なところで、モヤモヤした感じで苦しかったです。

振り駒で後手番になり、古来からある角道を止めた三間飛車を採用。
最近、プロ間でもひっそりと注目を集めているようで。
自分としては注目が集まるすこし前から指していたのですが、今後はどうするべきか、考えどころです。

三間飛車には大半の棋士が居飛穴を目指してきますが、▲5八金右の形と▲6六銀~▲5五銀の仕掛けはやや少数派で珍しい展開に。
左桂を活用したところではまずまずと思っていたのですが、この後がさすがトップ棋士という手順でした。

図から▲2四歩△同歩▲3三銀成△同飛にじっと▲6八金寄がうまい呼吸でした。
と言っても、どこがどううまいのか分かりにくいし説明が難しいのですが、とにかくこれで困りました。

そこで△7六銀と行くと▲3三角成△同角に▲7七歩と固める味が良い。
銀取り+角筋遮断の一石二鳥でこの銀を下がると▲3五飛の両取りがあります。

といってこちらは△7六銀よりやりたい手はなく、対する居飛車側は▲7九金~▲7八金と玉を固めたい。
次の手の価値が違いすぎるんですよね。
左桂が銀と替わっているので悪い理屈はないはずなんですが、この周辺の指し方には課題が残りました。

戻って最初の図の△3三桂では、先に△7六銀とすべきだったかもしれません。
難しいところなんですが全然違った展開にはなります。

ただし実戦の▲6八金寄まで進んだ局面は、形勢としてはいい勝負なはずで、負けたのはこの後の指し手で実力差が出てしまった結果と言えます。
良い手はなくとも、大きく形勢を損ねる手を避けることはできたはずなので、その点も反省材料になりました。

2/21(3) 佐々木慎六段戦

NHK杯予選決勝は15時からで、今度は2回戦とのインターバルがやや短く、前の対局が長くなると休む暇もそんなにない感じになります。
相手も決まっていないので、作戦も出たとこ勝負になりやすい印象なんですが、不思議といままでそれなりの将棋が指せてきました。
本局もそんなに悪い内容ではなかったので、そう思うと本当に残念です。

またしても先手番を引き当て、佐々木六段得意の角交換振り飛車に。
こちらは強引に穴熊に囲う作戦。振り返って気づきましたが3局とも穴熊ですね。
それほど多用していないつもりなんですが、無意識のうちに頼ってしまっていたのかもしれません。

図は中盤過ぎ、▲5五歩と合わせて△同歩に▲3五歩と補充した場面。
手の流れが良く、ここでは指せていると思っていました。

しかしここで△4二金!と外堀を埋めたのが生粋の振り飛車党らしい、鍛えの入った一着で難しくなりました。
「金底の歩」が有効であれば、歩の上の金も堅い。当然の理屈です。
感想戦ではこの局面のしばらく前にはっきり良くなるチャンスがあったことを指摘され、それに比べるとここでは難しくなっていたと納得しました。

この局面は竜と金・成桂の二枚替えでほぼ互角、囲いは振り飛車が堅く攻撃力は居飛車がまさっている。
総合的に見ていい勝負に近い局面でしょう。
このあともう一度大きなチャンスが来るのですがそれを見逃してしまい、悔しい敗戦でした。

予選を抜けた佐々木六段は、その後本戦で若手の増田五段を破っていました。
(棋譜はこちら
将棋を観ましたがこれも本局と同じで振り飛車らしい、粘り強い指し回しでした。
ご覧になった方は本局を見ると、4二飛・4一歩・5三金・5二馬という並びを思い出されたのではないかと思います。

コンピュータソフトの影響などもあって居飛車全盛の昨今ですが、こういう粘り強い振り飛車の指し回しを参考にして、自分に取り入れていきたいと思いました。

それにしても、久々の決勝進出で、勝つチャンスも大いにあっただけに、本戦に出られなくて本当に残念です。
1回戦から順に161手、157手、136手で、大変な一日でした。

 

2/21(2) 長岡五段戦

NHK杯予選は1回戦を勝つとお昼休みを挟んで2回戦は13時からです。
だいたい1局1時間くらい、感想戦を入れても1時間半以内には終わることがほとんどなので、すこし時間が空きます。
軽く食事を済ませたあとは、ボーっとしているか、休んでいるか、あるいは一応作戦を考えているかといった感じですかね。

再び先手番で初手▲5六歩。
今度は相手が一直線に穴熊に囲ってきて、あまり指し慣れない相穴熊になりました。

中盤はすこし苦しかったですがうまく体を入れ替えることができて、勝ちになったのではと思ったのがこの場面。
(▲2六香と打ったところ)

普通は▲3八金(寄るか打つかは難しい)ですが先手を取って強く受ける手がまさるとの判断です。
これを△2六同香には▲2四桂!という習いある歩頭桂の寄せがあり、△同歩▲2三金で寄り形。
・・・と思いきや、後日反省していて分かったのですがそこで△2一角と受けるのが見た目以上にしぶとい手のようで。

この局面までは読み筋で、▲3三金ぐらいで勝ちだろうと思っていたのですがそれは△2二香で攻めにくい。
昨日「駒を取りながらの詰めろ」云々と書いたばかりですがこれは例外。

正解はここで▲3二金打!△同銀▲5二竜!という順なのですがこれは実戦では指せた自信がない、というか指せなかった自信があります。
最後まできちんと読まないと危ないな、ということを改めて思わされた終盤でした。

実戦は▲2六香に△1七銀成から猛攻、こっちの順ももちろん警戒していたので、30秒でどちらの変化を重点的に読むべきか難しいところではありました。
もちろん図の時点で、この順も余せると見ていて、実際なんとか逃げ切りに成功。

過去NHK杯予選では2回戦で負けることが特に多かったので、ひとつ壁を破れた気がしました。

2/21(1) 高田七段戦

今日から毎朝10時に、1局ずつ公式戦対局の振り返りを入れていきます。
帰国予定日まで予約投稿済ですので、引き続き見に来てください。

2月のNHK杯予選は、〇〇×で残念ながら予選通過ならずでした。
予選トーナメント表(18ブロック)

10時からの1回戦は高田七段と。
先手番を引き、初手▲5六歩から中飛車左穴熊vs向飛車の戦型に。

この将棋は序盤巧者で有名な相手に対して、信じられないような大作戦勝ちを収めて喜んでいたら、中盤以降すごい勢いで悪手を重ねて混戦になってしまいました。
30秒将棋の早指しとはいえ、反省する手が多すぎる一局だったのでそこに目をつぶって、最後に勝ちを決めた場面を。

自玉は絶対に詰まない形なので、詰めろをかければ勝ち。
それができなければ△7九銀(角)と攻められて負け。

というシンプルな状況で、こういう感じになったらプロはまず逃がさないとしたものです。
が、実際は平凡な▲5四同歩や、▲5四同角△同銀▲同歩がきわどく詰めろにならないので焦りました。

実戦はここで▲3四金が好手。最後の最後だけ良い手が指せた、という感じで運が良かったです。
(1)△3四同銀は▲5四角~▲2一角成が詰めろ。
(2)△4二玉は▲5四桂が王手で、どこに逃げても▲4二桂成~▲2一角成が詰めろ。▲5四桂に△同銀▲同角も詰めろ。
(3)△3二玉は▲5四歩が今度は詰めろ。
(4)実戦は△5二玉でしたが、そこで▲5四角(詰めろ)△同銀▲同桂(飛車道が通って詰めろ)で勝ちになりました。

(1)~(4)すべての手順に共通することとして、駒を補充しながらの詰めろがかかると筋に入りやすいです。
大優勢の将棋を途中ははっきり負けにしていたので、終局後も大いに反省して、次に臨むことになりました。
ただこの頃はかなり自分の状態が悪かったので、苦しんだ末になんとか勝つことができて良かったです。

日米対抗戦

表題は将棋の話題ではなく、スポーツとかでもなく、趣味のバックギャモンの話。

これからシカゴに飛びます。
アメリカは過去、西海岸に二度行ったことがありますがそれ以外は初めてです。

トーナメントディレクターのroryが熱心に勧誘と運営をしてくれるおかげで、はるばる日本から10人以上参戦するようですね。
大会に参加するだけなら当然一人でも行けるわけですが、やはり仲間がいるというのはとても心強いし、参加する強い動機になります。
いまはこういう機会が多くあるし強くなる環境も充実しているので、若い人が新たに始める趣味としてバックギャモンはけっこう良いのではと思いますね。

ギャモンの海外遠征は数年ぶりのこと。
日本の大会に復帰してから1年ほど経ち、実力的には若い頃、一番熱心にやっていた時期よりもいまのほうが強いと思います。
ただこれはハード面の進歩が大きいだけで、相対的に見ると強いプレイヤーが増えていて、今回も参加する日本人の多くは自分より強い人ばかり。
つまり日本の大会で勝つのはとても大変ですが、チームメイトとしては頼もしいです。
もちろんシカゴオープンとして普通の個人戦もあり、サイドイベントもいろいろあり、観光にも連れて行ってもらえる予定で、数か月前からとても楽しみにしていました。

帰国は30日の予定です。
それまでは長いこと放置していた、公式戦対局の振り返りを入れてあります。
いつまで続くか分かりませんが、もうしばらくはブログの毎日更新も続きます。

では、行ってきます。