最近のニュースとか

しばらく触れてなかった最近指された対局の話題など。

王将戦は4-2で久保王将の防衛という結果に。
すごい勝ちっぷりの豊島八段がなかなかタイトル獲得ならないのは本当に不思議です。

相振りを連投したあと、第6局の先手番で再び居飛車を選んだ心境は興味深いです。
振り飛車と一口に言っても本当にバラエティに富んだ戦型が見られて面白いシリーズでした。

女流王位戦はLPSAの渡部愛さんが初めてのタイトル挑戦へ。
プロ入り前後はいろいろと大変だったと思うのですが強くなれば道は開けるの好例、と言うにはまだ早いかもしれませんが近年実力を伸ばしている若手の一人だと思います。
百戦錬磨の清水さんに大一番で競り勝ったのは自信になったのではないでしょうか。
開幕局は渡部さんの地元北海道での対局とのことで、故郷に錦を飾るという言葉が思い浮かびます。

 

「泣き虫しょったんの奇跡」が映画化されるという話はしばらく前に瀬川さん本人から聞いて知っていましたが、キャストが発表されたようで。豪華です。
妻夫木さんが高校の後輩で映画にも出演されるとか、やはり瀬川さんは何かを持ってますね。
公開が待ち遠しいです。

それと「将棋ウォーズ」で有名なHEROZ社が上場を果たしたとのこと。
いずれそういう話はあるのかなと思ってましたけど、思うのと実行するのでは大違いですからね。
確実に階段を上っていて、さすが敏腕社長、すごいです。

順位戦は千日手指し直しになった神谷ー増田戦が、全クラス通じての年度最終局(プレーオフを除く)にして昇級を懸けた大勝負になり、最後の最後に大きなドラマがあったのですね。
稀に見る劇的な幕切れですがこれも将棋という戦いの一側面かなと思いました。

順位戦は若くて強いからいずれは上がれる、とはもちろんいきませんからこれほど値千金な逆転勝ちは今後もそうそうないでしょう。
ある意味これぞ大器の片鱗と言えなくもない。
藤井君と立場が逆転しなかったことも、本人にとってみれば大きいかもしれません。

今期のC2最終日は上位が崩れることなく、結局8-2が7人並んで上位の都成君と増田君が昇級という結果に。
9-1と違って8-2だとあきらめもつきますし(自分も3度経験あり)、自然な姿という感じがします。

ところで、昇級した3人全員が棋戦優勝経験者、という例は過去にあるんですかね?
これもまたレアケースという気がするんですが。
先日のコメント欄にも書きましたがC1は構造上人数がたまりやすく、今期も強い若手が2人抜けたと思ったら強い若手が3人入ってきて、来期も大変そうです。

盤面の話はまた明日。

お祝いの会とか

昨夜は木村草太先生の主催で中村王座のお祝いの会がありました。
将棋界には就位式等のオフィシャルなパーティーのほかに、親しい棋士同士でのお祝いの会などもありますが、プライベートで将棋界以外の世界で活躍される方々ばかりが集まることは珍しい印象です。

これも新王座の人徳と思いましたし、華やかな場にお招きいただき光栄でした。
王座は親しい後輩の一人で一緒に授業をやらせていただくなどの交流があり、これからも将棋界のために活躍してほしいと願っています。

その首都大学東京での授業は来年度も開講予定で、準備を進めているところです。
講師がタイトルを取るというかつてない慶事に加えて昨今の将棋ブームなので、希望者殺到で倍率が大変なことになるかもしれませんね。

 

それと昨日は星海社の編集者の方もお見えとのことだったのでかつての対談記事をざっと読み返してから行ったのですが、これ、なんともう6年も前のことなんですか。
30代になってから、時の流れの速さに驚くばかりです。

昨日一緒に招かれていた後輩の山本一成君に「人間は年齢とともにやるべきことが変わるんですよ」としたり顔で言われて、その通りだなと思いました。
この一年何もなさないままに過ぎてしまったので、いやそもそもそれまでまだたいしたことは為してないので、今後の自分には僕自身期待しているし、期待に応えられる40代を目指していきたいです。

 

ちょっとこの数日はゆっくり将棋に目を通す時間が取れていないので、今日は短いですがこのあたりで。

 

記録四冠

昨日のエントリには、対局のことでいくつかコメントをいただきました。
どうもありがとうございました。
やはり棋士は自分の対局を応援していただけるのが一番励みになりますね。

ただこないだの将棋は終盤ポッキリ折れてしまって残念でした。
また頑張りたいと思います。

実はその夜、たまたま帰宅の途で職員さんにバッタリ会って、ずいぶん遅い時間に、と思ったら藤井君の年度記録四冠(勝数・対局数・勝率・連勝)が決定したとのことでした。
藤井聡太六段、将棋大賞記録4部門独占のお知らせ

これは当然ながらとんでもないことで、そもそもどれひとつとっても当然最年少記録のはずですから、この一年でたぶん最年少記録の十冠王ぐらいは達成していると思います。
(適当です。誰か数えてください笑)
草生える勝ちっぷり、という表現を最近某ブログで見たような気がしますが、たしかに草も生えるだろうし、これぐらい勝ったらさぞ将棋楽しいだろうなあ。

それはさておき、そんなこんなで連盟の広報もこの一年は空前の忙しさだったでしょうね。
これは絶後にならないよう、来年度も頑張っていきましょう。

ところで、藤井君の記録のうちヤマダチャレンジ杯と叡王戦のふたつはごく最近新しくできた公式戦なので、そういう意味では前の体制もかなり彼の記録に貢献しています。
やはり棋戦ができることが何よりも将棋界の活況につながるわけで、将棋ブームのいまこそさらに棋戦が増えるよう、現体制には頑張ってもらいたいと思っています。
棋戦があと2つぐらい増えたら勝数とか対局数でも新記録が生まれるかもしれませんし。
ただ最近ネット上でよく見かける話題が「藤井四段の29連勝の記録を藤井六段が破るのではないか」いや、さすがにこれだけはないと思いますけどねー。

それと最近よく思うのは、こういう信じられないような記録の数々も、周りが一生懸命やってないと価値が下がってしまうんですよね。
たとえば相撲には69連勝(でしたっけ)とかいろんな記録があってもちろんそれはそれですごいと思いますが、やはり横綱相手に皆が勝とうとして挑んでいたかというとさすがに微妙な気がします。
藤井君の場合、いまや賞金首のような扱いを受けていて、誰もがその一局でヒーローになろうとして向かってくるので、この記録の価値はさらに高いのではないかと。

そういう意味では、たとえば自分のようなごく普通の棋士が、特に目立つわけでもないけれどいつも一生懸命指している、という当たり前すぎて何でもないことも、実はこの世界の価値を高めているのではないか。
と最近思うようになりました。

ということで最近負けが込んでいる自分を鼓舞して、次の対局も頑張ります。

負け

昨日は先手番で藤井システムを採用。
対局の背景を鑑みるに僕のことを応援してくれる人は少数派だと思ったので、少しでも応援してもらえるように藤井先生の力を借りました。

作戦自体はうまくいった感じで終盤は勝ちがある気もしたのですが、振り返ってみても分からないので難しかったのだと思います。
帰りの電車でモバイル中継の棋譜コメントを見て、家に帰ってから名人戦棋譜速報でもう一回棋譜コメントを見たのですが(※同じです)、だいたい自分の思っていた通りのことが書いてあったもののはっきりした勝ち筋は示されていませんでしたので。

74手目△3四金打の局面がハイライトなんですが、どうもあの場面ではすでに負けになっていたような気がします。
実戦はその後△3六銀~△2五銀と桂を抜かれてはっきりダメになりましたが、▲2四銀に代わる攻めも難しい、となると敗因はもうすこしさかのぼる必要がありそうです。

今期の順位戦は4-6で終了、最終戦の結果で順位を9枚下げてしまったようです。
年度での負け越しはつらい結果でとても不本意、ただ昨日の将棋も勝つチャンスはあったはずだし大きな差があるとは思っていないので、来年度は気を取り直して巻き返したいと思っています。

 

また昨日は負けた自分はもちろんですが、勝った勇気君にとってもつらい将棋でした。
あの位置の9-1が届かないのはちょっと理不尽な気がしますし、彼をそんな目に遭わせないためにもちゃんと僕が勝ってあげたかったです。

9-1の6位が届かなかったのは新記録(?)とのことですが、もし彼が全勝だったとしたら順位1位の永瀬君が初戦の1敗ですでに届かなかったという可能性もあったわけです。
自分の感覚としては、1敗が上がれないのが時の不運であればやむを得ないけれど、それが毎年当たり前ということであれば制度のほうに問題がある気がします。

 

王将戦は昨日が前夜祭で今日から第6局ですか。
舞台は松本、戦型は挑戦者が相振りを見送って対抗形に進んでいます。

3月の豊島八段の過密スケジュールは棋史に残るものになることは間違いないでしょう。
比べてはいけませんが僕は昨日の順位戦、あんな早い時間に負けてしまったのに、やっぱり体は疲れています。

将棋は棋力ももちろんですが気力と体力が大切ですね。

 

順位戦最終局

本日対局、いつものように予約投稿です。

順位戦最終局で相手は佐々木勇気六段。
今期のC1は弟弟子の千田六段が9戦全勝ですでに昇級を決め、2枠目は1敗で上から永瀬七段、次が相手の佐々木六段という状況。

それなりに責任重大な立場になりましたが特に意識せず、いつも通り一生懸命頑張ります。
自分自身は4-5で負け越してしまうか、指し分けで終えられるかという一番。

 

昨日のA級順位戦プレーオフは、またしても豊島八段の勝ち。
これで王将戦・プレーオフとも完走まであと1勝、勝ち抜けまであと2勝。
すごすぎて言葉もありません。

レベルは違えど、観ていて思うのは自分も良い将棋が指したいという一心です。

昨日も書きましたがいろいろなことがある中で、将棋が指せる幸せに感謝することを忘れずに。
澄んだ気持ちで対局に臨みたいと思います。