インフラと女流の話と竜王戦と人間将棋

昨日は午後、どうもモバイル中継が観られないなと思ったら、なんと大規模な通信障害だったそうで。
こういうことは珍しいので、びっくりしました。
通信はいまや水や電気と同じように大切なインフラで、スムーズに使えて当たり前と思って享受しているけれど、決して当たり前ではないんだなということを再認識しました。
何時間かして観られるようになったみたいで、その後は快適に過ごしました。

そういうわけで朝日杯は終局後に目を通しましたが、加藤女王が2連勝ですか。
そこまで驚くことでもないとは言え、奨励会の初段でもあるので、ちょっとした事件なのは間違いないでしょうね。
内容的にも、特に2局目の中終盤は強い勝ち方で、感心しました。
今期まだ3勝の自分は、大いに見習わなくてはいけない。

その前日の伊藤女流や、さらにその前の香川女流も惜しかった。
いずれも級での奨励会退会組です。
女流(女性)のレベルが上がっているというよりも、時々勝つぐらいの実力であればもともと備えていると見るべきでしょうね。
ただ、言うまでもないことですが奨励会を抜けるにはそれだけでは足りないので、そこが大変なところです。

竜王戦の挑決は松尾八段が勝って最終第3局へ。
本局は戦型も展開も、すこし意外な感じの一局でした。

松尾八段は奨励会がほぼ同期で、エリートよりも粘り強い晩学が多い、同期の仲間内での出世頭です。
近くに住んでいた時期が多くあり、若い頃から将棋もたくさん教えてもらいました。
もしこの年でタイトル初挑戦ということになればかなり珍しいことだと思いますし、今回の大活躍には感心と同時に勇気づけられる思いです。
やはり長い期間努力を持続することが大切ですね。

関ケ原で「人間将棋」開催のニュース。
岐阜新聞web

人間将棋といえば天童の春の風物詩で、最近では姫路城でも恒例行事になりつつあります。
その中にあっても、関ケ原はこのイベントに実にふさわしい土地ですね。
知事が「関ケ原の定番行事として毎年実施したい」とおっしゃったとのことで、毎年の盛り上がりに期待したいと思います。

千日手

注目の豊島ー藤井戦は、昨日のブログで「進行の早さに驚きました」と書いたあと1時間も経たないうち、午前中から千日手になっていましたね。
なんでも数か月前に、アマチュアの方(たぶん)が、まったく同じ研究手順をネット上に書いていたそうで。
こういうことが起きうるのは、もちろん頭では理解していたわけですが、そういう時代なのだなあと改めて実感する出来事でした。
たしかに途中からは、千日手を回避するのは難しそうです。

指し直し局もまた角換わりになり、豊島八段がリードを保って押し切り、という内容だったみたいです。
中盤で△3九角成として、銀をタダで取らせた手はびっくりしました。
(あまり良くなかったのではという意味で)
ただその前、▲6三銀と打たれた時点で、すでに苦しかったということなのかもしれません。

ちなみに、棋王戦は共同通信社主催で、観戦記を加盟各社に配信しているという形式なので、どの将棋が、いつから掲載されるかは、地方ごとに異なります。
藤井四段が竜王戦で勝ち上がっていったとき、読売新聞社に観戦記掲載時期の問い合わせがずいぶんあった、という話が将棋世界に書かれていたので、他の棋戦でも同じことが起きる、あるいはすでに起きているかもしれませんね。

こちらは将棋年鑑が売れている、という話題。
藤井効果で「将棋年鑑」異例の売れ行き
しばらく前、テレビでも「フジイノミクス」なる言葉を聞くことがありましたが、それが実際に数字に表れている、ということでしょう。

将棋年鑑は僕も将棋を覚えた昭和の終わり頃から毎年買ってもらっていて、当時はこれを日々並べることが、詰将棋・実戦と並ぶ勉強法の三本柱のひとつだったと思います。
いまはネットメディアの映像や棋譜中継等で観られる将棋が増えたぶん、より資料的な価値を高めて制作していると思われます。
個人的には、名鑑は元来プレイヤーよりも観るファン向けのものではないかと思うので、良い傾向と思います。
たとえば、全棋士アンケートはいつの時代も隠れたキラーコンテンツですし。

今日は竜王戦の挑決第2局。
戦型はまたも横歩取りで、なんとなく波長が合っている感じです。

記録とか

東京は8月に入ってから、21日連続で雨だったそうで。
最後のほうは本当に降ったのかな?という日もありましたが、いずれにせよちょっと考えられないような記録に思えます。
ところが40年前にもっと上があるというのにもびっくり。
やまない雨はない、の名言を思い出し、自分にも言い聞かせてみたり。

夏の高校野球、地元広島・広陵高校惜しかった。
こちらは清原超えの新記録だとか。
中村「奨成」という名前がカッコいいですね。
奨励会員からプロに成る、みたいで。
ぜひ広島カープに入ってほしいです。

 

将棋の話。

王位戦は挑戦者が勝って王位奪取に王手。
あまりにも独創的な序盤、難しいところであまりに決断の良い中盤、攻めたり守ったりしながらしっかりリードを保っていた終盤、と菅井七段の指し回しがすごすぎて、感動を覚えました。
観ていて全然指し手が当たらない将棋でした。
さしもの羽生先生もこれはピンチに見えますが、どうなるでしょうか。

今日はB1順位戦の日ですが、タイトル戦による日程変更があり3局のみ。
モバイル中継はほかに王位戦予選、棋王戦本戦、叡王戦(ニコ生放映あり)。

棋王戦は藤井四段が初めてA級棋士(豊島八段)と対戦するということでも、注目を集めています。
初心者向け中継を同時並行でやっていますので、初めての方でも楽しめるのではないでしょうか。
いま観に行ったら、対局開始から1時間ちょっとで50手近くまで進んでいて、進行の早さに驚きました。

 

話は変わって、昨日は奨励会にいた後輩が店を出したというので、ランチタイムに行ってきました。
本八幡の「gift」というお店です。
駅からわりと近くて、線路の真下をすこし進むと着きます。
良かったら、行ってあげてください。

twitterを見ていると、宣伝している棋士や将棋ファンが何人かいて、彼の人徳を思いました。
頑張ってね。

トン死

昨日の対局は、相手の振り飛車、こちらが居飛車の対抗形。
早指しでかつ積極的に動かれ、序盤から神経を使う展開。
基本的には苦しい感じでしたが、ところどころチャンスボールを投げてもらっているのを、ことごとく逃してしまいました。

一局を通して、とにかくミスが多かった。
序盤、中盤、終盤、スキだらけでした。
最後は芸術的なトン死で、しかも何度か読み直して大丈夫と確認したはずの筋で詰まされました。
いったい何を読んでいたのだろう?

負けてもあまり暗い感じで書かないようにしているつもりなのですが、昨日はいくらなんでもあまりにひどくて、言葉もありません。
自分が将棋が弱いということはよくわかりました。

ただ、この数か月は明らかに将棋に触れる時間を増やしていて、モチベーションも十分あって、体調も良くて、なぜこうなってしまったのかは自分でもよく分かりません。
もしかしたら、努力の方向性が間違っているのかもしれません。
あるいは心のどこかにスキがあって、それが指し手に表れてしまっているのかもしれません。

こういうとき、将棋のプロにもコーチがいたらなあと思います。
実際にはいないので、苦しくても自分で考えるしかない。

来週も再来週も対局があります。
喜ぶべきことだと思うので、そこで巻き返せるようにまた頑張ります。

 

帰りの電車で王位戦第4局初日の進行を確認。
本局もまた、挑戦者の作戦がすごすぎて、びっくりしました。
これで勝ったらすごいですね。と前局もその前も、思ったような。
封じ手の時点ではまずまずの形勢に見えます。

そして藤井四段は昨日も強かった。
2局とも大いに危ないところはあったはずですが、弟弟子2人がそろって討ち取られていました。

そういえば、昨日の負けで来期も竜王戦5組ということになったので、もしかしたら藤井四段と対戦できるかもしれません。
抽選と自分の勝ち上がり次第ですが、もし当たるチャンスがあれば、そのときはもっと良い状態で臨みたいものです。

本日対局

竜王戦で相手は村田顕弘五段。

順位戦以外の棋戦で関西棋士と対戦する機会は珍しく、調べてみたところ前回がたまたま同じ村田五段で銀河戦のテレビ対局、その前が杉本七段との棋王戦予選決勝でした。

本局はまだ裏街道の3回戦で先は長いですが、一局一局一生懸命頑張りたいと思います。