名人戦

名人戦第4局は佐藤名人の快勝。
初日からずっとリードを保ち続けていたように見えました。

羽生竜王が先後両方を持って勝とうとする光景はいままで何度も見た気がしますが、さすがについ2日前に指した将棋というのは珍しい気がします。
ただ今回の名人戦では第1局でも似たようなことがありました。
横歩取りの激しい変化が、いまはアンテナに強く反応しているということなのだと思います。

夕休明けから指さずにそのまま投了というのもあまり見覚えがないことでした。
投了の局面はたしかに大差なんですが、それまでもかなり苦しそうなところを指し継いできていたので、もうすこし何か指されるのかなと思っていました。

最近の将棋を観ていると、トップ棋士の間で先後の差が特に大きく感じられる時代がまた来ている感じがします。
これには波があって、比較的後手番がラクに感じられる時期もあり(さすがに有利にはならない)、最近は過去のいろいろな時期の中でも特に後手番がきつい印象です。
7番勝負が先手勝ちだけで終わったことはいままでなかったと記憶していますが、後半戦はどうなるのでしょうか。

 

日経bizgateの連載第4回がUPされました。
「藤井聡太」が2手目を変えない戦略と情報選択

いろいろ驚かされているうちに何もかもだんだん驚かなくなりつつある昨今ですが、2手目△8四歩だけであれだけ勝っているというのは相当に驚くべき点のひとつです。
勝てなくなればスタイルを変えざるを得なくなるのでしょうけど、その日が来るのかどうか、ちょっといまは想像がつかないですね。

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