9/4 西田四段戦

弟弟子との初手合でした。
西田君得意の初手▲7八飛に、居飛車側から角道を止めて穴熊を目指す指し方で対抗。
すこし損しているような感もありつつ、これはこれで難しい将棋です。
似た将棋としては、前期A級最終局の久保ー深浦戦などがあります。(その将棋は居飛穴にはならなかったですが)

仕掛けたあたりは双方、それなりに主張のある形。

と思ったのですが、ここから振り飛車らしくうまくさばかれてしまいました。
昨日の将棋ではないけれど、ちょっと作りが悪かったのかもしれません。

進んでこの局面。ここで△6二銀とかわしておけば大変でした。
この手には気づいていたのに、指せなかったのはかなり残念。
4~5筋でずっと小競り合いが続いているところですがこのあたりのやり取りはかなり難しく、あまり早く▲5三桂成としてしまうと△5七桂とか△4二飛などの手段が生じるので、なんとも言えないところです。

本譜は△7三歩と受けてしまい、▲5三桂成△同金▲3四飛ではっきり悪くなりました。
対局翌日に「それほど大きな悪手はなかった」と書いているのですが、しばらく経ってから振り返ってみて、この順でけっこう難しいのではと思ったのは、早指しとはいえいくらなんでも判断に問題がありすぎたと大いに反省しています。

勝負所にもうすこし敏感にならないといけないと思いました。

8/17 郷田九段戦

先手中飛車で、序盤から馬を作られる展開でした。
対局翌日に「ちょっと作りは良くなかったのかもしれません」と書いたのですが、実際のところはどうだったか。
案外、本当に良い勝負だったのでは、といまは思っています。

このあたりの場面のことで、自分が振り飛車を多く指すようになって、大局観や形勢判断に良い変化が出てきたと感じる部分でもあります。
たぶん若い頃の自分であれば、居飛車を持って良くできるはず、と考えたと思います。
ただ、最近は難しい、と感じることが増えてきました。
しばらく経ってから、この局面のことは改めて考えてみたのですが、これはこれで難しいと思います。

棋譜はモバイル中継で観ていただけたらと思いますが、その後50手あたりまでは互角。
▲5四歩△5五歩▲5三歩成△5六歩▲4二と、というやり取りで決戦になり、この金銀交換ならやれるはず、と速断してしまったのですがこれが大きな判断ミスで、苦しくなりました。
ここは読みが浅かったので反省です。
ただその後はうまく追走することができたと思います。

終盤88手目△5七角ならば難解でした。
この場面は今月の将棋世界「公式棋戦の動き」にも取り上げていただきました。
そこに書かれている通り、以下▲2六歩△4六角成の順は負けだと思います。

ただしモバイル中継の感想戦コメントに書かれている順(▲4二銀成△同馬▲4三歩成△同玉▲5八歩)ならば難解で、その後の自分なりの結論としては、千日手か負けか、という感じでした。はっきりとは分かりません。
実戦の終盤というのは本当に難しいものです。

実は△5七角▲4二銀成以下は、対局中に本線で読んでいた順でもありました。
難しい終盤を指せて、しかもトップ棋士相手にに競り勝てたことは大きな自信になりました。

勝ち

昨日は朝、最寄り駅に着いたら電車が止まっていて、駅に入れない!という過去に経験のないトラブルに遭遇。
タクシーもバスもつかまらず、しばらく代替手段を探しましたが、受けなし。時に、対局開始まで1時間。
さすがに慌てましたが、幸いにして電車が動き出してくれて、事なきを得ました。

長い棋士生活の中で、無遅刻・無欠勤はこれからも続けたいと思っているので、本当に良かったです。
若い頃と比べると連盟から遠いところに住んでいるので、もうすこし早く家を出ないといけないなと反省しました。
対局にはなんとしても行かないといけないのだから、いざとなれば家に戻ってチャリで出直す、という気持ちでいなくてはいけません。

対局のほうは、先週に続いて後手番での藤井システム。からの居飛車模様。
最近は戦型の垣根がどんどんなくなっていますが、この転身はけっこう古くから指されています。
改めて、藤井システムという戦法の先見性を実感しました。

全体的にうまく指すことができて、最近の中でも特に内容が良い部類の将棋が指せたと思います◎
中継で良い将棋をお見せすることができて嬉しいです。
あと、後手番の連敗が続いており、気にしていたので止めることができてホッとしました。

王位戦は周りよりひと足早い消化で、初のリーグ入りまであと2勝です。
次の対局も頑張ります。

王座戦とか

昨日のブログ記事で冒頭、誤った内容を書いてしまいました。
当該箇所は数時間後に削除しました。
まったくの勘違いで、大変失礼致しました。

日付戻って一昨日の王座戦第3局は、中村王座が後手番でひとつ返し、いよいよ面白くなりました。
序盤の早い進行には王座の深い研究と、並々ならぬ決意を感じました。
深い研究があれば当然なのかもしれませんが、決断力がすごいです。
それでいて最後は1分将棋の詰む・詰まないというギリギリの勝負になるのだから、本当にシビれるものがありますね。

この日は他の中継局もどれも見ごたえのある面白い内容で、中でも王将リーグ、糸谷八段の玉サバキは見事でした。
最近不定形の将棋が増えているので、期せずして彼の将棋が時代に合いつつあると思うんですが、どうでしょうか。

また昨日の王座戦(来期の一次予選)で里見さんが勝ち、女流棋士の同一年度公式戦5勝目は新記録とのこと。
ただ参加棋戦数が増えているので過去との比較はあまり意味がないと思いますし、これは今後も伸びる記録でしょうね。
一年単位で勝ち越す、つまり参加棋戦数以上の勝ち星をあげるようであれば、それなりのインパクトかなという気がします。

過去の女流棋士vs棋士の勝率は2割弱が相場だったのですが、これが3~4割になれば見る目もまた変わってくると思います。
その意味で今年度はここまで全体で5割、こちらのほうがより画期的な出来事です。
今日も女流棋士の対局が中継で2局+銀河戦の放映で1局、どうなるでしょうか。

またマイナビの本戦トーナメントが始まっています。
昨日の礒谷アマは強い内容でした。
加藤さん・武富さんは惜しいところで逆転負け。
相手はいずれもタイトル挑戦経験のある実力者で、こういうカードを見ていると、いよいよ上位と下位の差はそれほどなくなっているという感じがしますね。
結果もさることながら、将棋の内容を見ての感想です。

では今日はこのあたりで。