臨時総会

昨日は臨時総会があり、現将棋会館の売却が決議されました。
令和4年度臨時総会のご報告

およそ1年半後の新会館への移転に向けて、着々と進んでいるところですが、その中でもとても大きな一歩です。

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議案以外に関する質疑の機会もあり、その中で先日の裁定に関する報告もあったので今後のことも含めて質問しましたが、結論として、自分の考えているのとは異なる方向に進んでいるようでした。

将棋の素晴らしさは自分で負けを認めるところにある(勝ちを宣言するものではないし、審判の判断を仰ぐものでもない)―というのが自分がこれまで先輩方から教わってきたことであり、自分自身でもその通りだと思っていて、プロになってからというもの、数多くの子供たちにそう伝えてきました。
しかし今後は(少なくともプロの対局においては)競技としての正確性を重視する観点から、その点が変化していくということだと思います。

これは自分にとってはかなり大きな、かつ残念な変化であり、過去の価値観が覆されるような話なのですが、それが将棋界の総意であれば、やむを得ないのかもしれません。
個人的には、多数の棋士がこのような変化を納得して受け容れているとも思えないのですが、単に自分の考えが少数意見という可能性もあります。

自分自身の対応としては、価値観自体は今後も変えるつもりはないし、これからも将棋は自分で負けを認めるゲームなんだよ、将棋は勝ちましたじゃなくて負けましたなんだよと、伝えていくつもりです。
その一方で公式戦の対局を指す際には、変化が起きたという事実を受け入れて臨む、というスタンスになると思います。
とはいえそう簡単に切り替えられるものではないので、心に留める意味で今日は時間をかけてブログを書くことにしました。

12件のコメント

  1. 具体的にはどういう結論になったかよく分かりませんね
    まあ軽々しく口外できるものではないんでしょうけど
    個人的には少なくとも現状よりは公平になるように規定や裁定の運用が変わってほしいです
    価値観の話ですが元々ある反則負けについてはどう考えているのでしょうか?

      1. 私が知りたい結論は今後のことだったのですが
        一度下った裁定はたとえ納得しがたいものでも覆らないのは予想通りでした
        そういえば政府の方針として5月8日に5類に下げるとともに基本的には屋内でもマスクを外してもよいという風に変わるらしいですがマスクルールはどうなるのでしょうか?
        私はいわゆる反マスクではないですが咳やくしゃみが酷くないのならば基本的に会話をしない対局中は外してもよいという風に変わってもよいような気がします

        1. 裁定については、発表されている通りです。
          その文章を読み、「今後のこと」について書いたのが下記の文章です。
          (本文そのままです)
          >しかし今後は(少なくともプロの対局においては)競技としての正確性を重視する観点から、その点が変化していくということだと思います。

          なお、発表された文章の中で言うと、主に下記の点に関係しています。
          >反則行為があった場合に立会人等へ対処を求めることや、反則行為の判定に対して不服申立を行うことは、対局規定に基づく対局者の権利であり、その行使も何ら非難されるべきものではありません。

          後段について、それは政府の最終決定を受けて、判断することになるのだと思います。
          当然、現時点で方針が示されることはないと思いますし、今後も政府の方針や社会の状況に合わせて、考えていくことになると思います。

          1. 3月13日からマスクルール撤廃だそうですね
            政府の方針的にまあ妥当なところに落ち着いたなという感想ですがこの記事の時点ではまだ決まってないような書き方でしたね
            だからまだまだ時間がかかるのかなと思っていました
            この1ヶ月の間で話し合われたということでしょうか?
            嫌な質問ですが対局中以外のときは推奨ということは万が一拒否されてもペナルティ等はないと考えていいんでしょうか?
            まあ大半の人は無駄な軋轢は嫌って素直に従うでしょうけど

          2. 臨時総会の時点では、先のことは決まっていなかったという認識です。
            もともと臨時規定は状況に応じて改廃されることが想定されていたので、今回のような決定はあり得るものと私も思っていました。
            後段の件は、おそらくそういうことになるかと思いますが、私からはお答えできません。

  2. 真摯なお考えに基本的に同意しますが,ゲームとしての素朴な魅力とプロの競技者としてプレーするときの意識との乖離はどんなものにもあるのでは,とも思います。

    1. たしかに一般論として、一定の乖離があることは当然でしょうね。
      程度問題であり、何を重視するか、あるいはどういう方向性を選択するかということだと思います。

  3. 将棋は好きだけれど連盟には愛想がつきました。マスクの効果を示したRCTはないし、あったとしてもごく僅か。ユニバーサルマスクに意味なし。これがグローバルスタンダード。そして競技にも影響を及ぼすことがチェスプレーヤーのマスク着用実験で明らかになった。頭脳競技である将棋のプレーヤーは、より合理的、科学的な選択をすべきであって、そうでないなら単なる実社会で何の役にも立たない将棋しか考えられない人間を生み出すだけ。子供に誰も学ばせようとは思わないだろう。つまり自ら衰退の選択を選んだということだ。本当に馬鹿げている

    1. マスクの着用による感染予防効果や、パフォーマンスへの影響について述べる趣旨の投稿ではありませんので、それらについてはここでは論じません。
      個人的には、日本政府や各国の公的機関から示される情報を参考にして、判断することにしています。

  4. プロとアマチュアでは当然、価値観は違うが

    片上先生が行動や言動で将棋の素晴らしさを伝えているということはちゃんと聞いて知っていますよ

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