勝ち

後手番で角換わり腰掛け銀。
現代将棋らしく4二玉型のまま戦うことになり、攻防のバランスが難しい将棋になりました。

図は最終盤、9九にいた角を取られた場面。後手玉は次に5三で清算されると危険な格好です。


ここで△4四桂!がぴったりの犠打で決め手になりました。▲同歩△4五金と角取りに拠点を築いて、次に△5六銀と王手すれば先手玉を寄せながら後手玉が安全になります。
実戦もそのように進み、ほどなく勝ち切ることができました。

角換わりのスペシャリストに角換わり腰掛け銀で競り勝てたことは大きな自信になりました。

負け

先手番で矢倉戦。今期の王将戦は、偶然にも3局とも先手矢倉になりました。
【棋譜速報】第72期ALSOK杯王将戦一次予選 片上大輔七段VS石井健太郎六段

序盤でひねった指し方をしたのが裏目に出て、午前中から勝ち味の薄い将棋にしてしまいました。
終盤は筋に入った形で、粘るのも難しく押し切られてしまいました。
中盤以降、こうやれば良かったという手はなく、完敗の一局でした。

将棋の内容は仕方ないとして、集中力を欠いたと感じた部分があったのでそこを直せるよう、また次頑張りたいと思います。

イタリア遠征

ブログはすっかりご無沙汰になってしまいました。

4/1~12の日程で、イタリアはベニスに行ってました。
現地から更新するつもりだったのですが、管理画面に入ることができず、twitterとfacebookのみ投稿していました。
ちょうど滞在中にyahooのサービス提供が終わったりと、ネット上にも国境があるということを実感する旅にもなりました。

今回はバックギャモンの国別対抗戦、通称ワールドカップ(※と僕が勝手に呼んでいる)が主な目的で、その他に通常の個人戦やサイドイベントもあり、負けたら観光、という感じで過ごしました。
自分もGMで現名人・王位ということで全試合に出場しました。
日本は惜しくもホームのイタリアに敗れて準優勝でしたが、素晴らしいチームで戦えて本当に楽しかったですし、精いっぱいやったと言えると思います。

イタリアの新聞にも掲載されたそうです。
大会会場はリド島・ヴェネツィア映画祭の会場と同じ場所で、こうした地を訪れることができるのはギャモンならではの良さですね。
大会前はサンマルコ広場やリアルト橋周辺、敗退後はサンジョルジョ島やムラーノ島などを船で巡ったりもしました。
ベニスは本当に風光明媚な街で、世界中から訪れる人がいるのも納得です。

今回の大会はいままでにない経験を多くすることにもなり、渡航直前の欠航・フライト変更やトランジットでのパスポート紛失未遂、到着後のロストバゲージ、大会中の急な嵐に帰国前のPCR検査書類の不備etc.トラブルも多かったですが、無事に健康で過ごせて帰って来れたので良かったです。
そして帰国後は、ホテルでカンヅメして原稿書いたりしてました。

国際大会に行くと決まって「次はどこに来る(行く)のか」という話題になるんですが、当然ながら本業もあるので、なかなか前々から趣味の予定は立ちません。
またチャンスがあれば、という感じですね。
今日からはまた、今年度の対局に向けて頑張っていきたいと思います。

さしあたり離日中の公式戦にもひと通り目を通すなどして、モードの切り替えには成功しつつあり、あとは時差を毎日すこしずつ戻していこうとしているところです。
それとこちらも予定が立てられなかったのでしばらくお休みしていたのですが、24指導の募集も再開しましたので、よろしければお越しください。