新棋戦

珍しく夜の更新です。

昨日は記者発表がありました。ファン投票を伴う新たな棋戦が誕生するとのこと。
東西対抗の団体戦とのことで、主催はサントリーです。
新棋戦創設について

このところ日本を代表するような有名企業による新たなスポンサードが続いており、本当にありがたいことです。
長く続けていただくことで、ファンの方々の間で定着していくことを願っています。

個人的には、最近我が家にお菓子が増えました。栄養補助食品も増えました。
ビールはもともと多いですが(笑)これからますます増えるかもしれません?

日を同じくして、第1期女流順位戦は各組のリーグ対局がすべて終了しました。(プレーオフ除く)
もちろん一番の関心は弟子の対局でしたが、最終戦に勝ったことで、D組の5位という結果になったようです。
西山さんとの将棋(モバイル中継局2020/11/27)が惜敗だったことを含めて、3勝4敗は健闘と言えるでしょう。
第1期はこれで終わりではなく、これから各クラス内の順位決定戦へと続きます。
どの将棋も重要であることはもちろんなので、引き続き頑張ってもらいたいです。

各組ざっと結果を見たところ、上位陣はやはり順当に上位で、そこに食い込んでいる人は、やはり最近すこし目立っているなというメンバーに見えます。
ヤフーニュースのこの記事に詳しく書いてありましたが、おおむね同感でした。

中位層が厚くて、いま特に競争が激しいところでしょうか。
全クラス通じて見ると、4勝3敗の中の下位はクラス内順位5位、3勝4敗の上位は3位。リーグ戦なので星取りの運不運は生じます。
今期はやや特殊とはいえ、来期以降もこうしたこと、順位をめぐる悲喜こもごもが日常になります。

今日はオンライン指導対局の日でした。
ご参加いただいた方にはどうもありがとうございました。
来月も引き続き、平日夜と休日を織り交ぜながらやっていく予定です。

銀河戦 斎藤四段戦

しばらく前に放送がありました。
終盤で評価値に理論上最大の乱高下があり、解説や視聴者の方々の混乱を招いた(?)かもしれないので、簡単に解説しておきます。
なお棋譜はこちら(囲碁将棋チャンネル)でご覧になれます。

68手目の局面。
この局面自体は10手ぐらい前からの読み筋の一つで、こうなれば自玉が詰まないので勝ち、が第一感でした。
浅い読みでしたが、早指しなので多少はやむを得ないところです。

実戦は▲4四歩と角道を止めた手に対し、△8九竜から詰まして勝ち。
詰めろ逃れの詰めろ「風」の手は、実際には詰めろを防いでいなかった、という結末でした。

対局中は▲6三金(銀ではなく)と王手される手を予想していました。
以下△5一玉▲5二金△同玉▲6三歩成△4一玉▲5二銀△3一玉▲3二金△同玉▲4三成銀△3一玉

一見足りないんですが、ここから▲4一銀成△同玉▲5二と△3一玉▲4二と△同角という手順で角の利きをそらされ、▲7九銀と外されてしまいます。どうも負けそうです。
いまさら他の手もなさそうなところで考慮時間を使ったのはこの変化に気づくのが遅れたことが原因で、代えて△5四歩でも▲6三金と打ち込まれて勝てないので、△7九飛成はやむを得ず飛び込んだという感じでした。

そして終局後に聞かされたところによると、先の手順中▲5二銀の王手に代えて▲4二銀がより良いとのこと。

△4二同玉に▲5三と△3一玉▲3二金△同玉▲4三成銀△3一玉▲4二と、と進んでほとんど同じですが、5三の歩が消えている分だけ、この手順のほうがより厳しいという理屈です。
ということは初めに戻って、▲6三金でも銀でも関係なく負け、が正しい結論でした。

評価値があんなことになってるとは指してる本人はつゆ知らず、こういうことが起きるのを面白いと思ってもらえるか、とんでもない大逆転と受け取られるのかは難しいところです。
ただ、将棋は最後まで分からない、というのは伝わったかもしれません。

棋理としては48手目△6四銀が猛攻を誘発した悪手で、穴熊に対して強気すぎたということになりますが、厚みを増して良い手になるケースもあるので難しい判断でした。

次の阿部九段戦は初回放送が6月8日の予定です。

記念日

先日もすこし書いた(出演情報など)「高校人国記」ですが、こちら中国新聞デジタルでも読めるようです。
(要無料会員登録)
毎週金曜日の掲載で、今日、修道の3回目がUPされました。
5回まで続くそうです。どんな方が登場するか、楽しみにしています。

昨日は木婚式の記念日だったんですが、飲みに出かけられないので、うどんを食べに行きました。
さすがにこんなことは最初で最後になるかもしれないという気もしますが、この先どうなるか。
ワインを出せないフレンチやイタリアンはさすがにきついでしょうね。
宴会は控えるとして、孤独のグルメと夫婦の乾杯は許してほしいところですが、仕方ないでしょうか。

感染者はすこしずつ減少に転じているようには見えます。
ワクチン接種も本格化して、ようやくゴールは見えてきた気がするので、早くすべてを元に戻そうとか思わず、慎重に終息へと向かいたいものです。

5/18 高野六段戦

久々の2手目△8四歩。からの矢倉戦。
矢倉と言っても、7七銀・7八金・3二金にかろうじて骨組みが見られる程度で、そもそもお互い居玉のままいきなり王手がかかったりして、力戦といったほうが自分にはしっくりきます。
午後からは長考合戦になり、しっかり考えることができて充実感がありました。
正直あまりアマチュアの方にマネしてほしい将棋ではないですが、これが現代将棋の一側面ではあります。

そんなわけで、お互いに玉が薄くてずっと形勢判断が難しい将棋でした。
中盤はなんとか均衡を保てていた気がしたのですが、71手目▲6八飛をうっかりしており、そこからは苦しくなりました。
この対応があってみると、64手目は△6六角の両取りではなく、△2六角の間接王手飛車を選ぶべきだったように思います。
以降は粘るも届かずという内容でした。

この数か月は惨敗と惜敗を交互に繰り返していて、まったく光明が見えず苦しい状況ですが、いつか良い結果が出る日が来ると信じて、また頑張りたいと思います。