朝日杯ほか

昨日の(つまり一昨日の中継の話題の)続き。

朝日杯は一次予選の枠抜けが半分ぐらい決まり、残り半分ぐらいといったところ。
例年よりやや進行が遅いでしょうか。

谷川ー阪口戦は、振り飛車のお手本のようなさばきで、アマチュアの方の参考になりそうな将棋でした。
中盤は美濃囲いの深さを強調して戦い、終盤は端攻めを余して勝つ。
こういう内容で勝てると気持ち良いですね。

もう1局の郷田ー斎藤戦は、ちょっと意外なひねり飛車。
秒読みの中で、けっこう駒の振り替わりが多いけれど形勢はなかなか大きく動かないという局面が長く続いて、安定感、という言葉が思い浮かびました。
バランスを保って長い手数を指し続けられるのはトップ棋士ならではと思います。

朝日杯は昨日も1枠あって、そちらは佐々木六段が、振り飛車らしい指し回しで2連勝。
↑のように安定した力ももちろん大事ですが、やっぱり早指しはいかにペースを握るかがまず大事だな、と感じる内容でした。

あと一昨日は棋聖戦の菅井ー大石戦が見ごたえのある好局でした。
感想戦コメントを読む限り、自分の形勢判断は対局者の感覚とだいぶズレがあって、修正したほうが良いのかどうか、いま一度考えないといけないと思いました。

また昨日のA級は羽生棋聖の勝ち。
消費時間に大きな差があって、形勢は難しそうなのでかなり苦しんでいる様子なのかな、と思って見ていましたがどうだったんでしょう。
最近の角換わりは玉が6八(4二)のままで戦いになることがけっこうあるので、必然的に昨日のように右辺に脱出する展開が頻出して、結果として終盤がより複雑になっている印象です。

A級順位戦は今日も1局あって、他にC2の後半もあります。

 

弟弟子の結婚をネットで知る。
竹内雄悟四段が結婚

全然知りませんでした(笑)おめでとう。
スポーツ紙のニュースにもなってましたね。そういうものですか。
広島勢、これで残るは糸谷君だけになりました。

さなる杯愛知&静岡こども将棋大会のお知らせ
小学生名人戦の全国大会につながる大会です。

「さなる」はこの地域を中心とした塾で、実際の校舎を使って地区大会を開催していただいています。
私も浜松会場に行かせていただくことになっています。

ありがたいことに子ども大会は参加人数・大会の数とも全国的に増加傾向ですので、その中で特色ある内容をといろいろと考えていただいています。
当日は親御さん向けにちょっとした講演などもやらせていただく予定です。
ぜひ多くのご参加をお待ちしております。

倉敷藤花ほか

昨日の倉敷藤花戦第1局は、里見さんの先勝。
伊藤さんは▲6四桂の両取りが、ちょっと感触の悪い手でもったいなかったと思います。
このカードは毎局面白い将棋になる印象ですが、里見さんの最終盤での懐の深さが目立ちますね。

棋譜コメントを見ていると、立会人の中川さんを中心とした検討が楽しそうで、光景が目に浮かぶようでした。
女流棋士も大勢集まっていたようです。

連盟HPには展望記事も出ていたのですね。
将棋コラム
僕は昨夜、対局が終わってから読みました。

タイトル戦開幕直前の展望記事は、最近の連盟HPでは恒例にしているようで、良い試みと思っています。
ただ第1局当日よりは、数日前ぐらいに掲載されたほうが良い気がするんですが、どうなんでしょう。
ここにひっそりと要望しておきます。

 

王将リーグは豊島八段が独走状態、これで早くもプレーオフ以上確定とのこと。
A級順位戦でも全勝ですし、すごい勢いですね。
昨日の将棋はたまたま終局の直前あたりをリアルタイムで観ていたので、急に終わってびっくりしたのですがそういう流れでしたか。

王将リーグ4回戦、豊島八段戦。
本人の感想ほど正確なものはないので、ありがたい限りです。
最近は他にも竜王戦に関することとか、叡王戦の抽選の様子とか、竜王とは思えないほど率直で、渡辺明ブログらしさが戻ってきた感じに見えます。

 

王座戦一次予選の佐々木ー阿部戦、阿部七段の序盤戦術があまりにも斬新で目を引きました。
マニアックすぎて真似する人はなかなか現れないと思いますが、素晴らしい個性で、結果を出したのも見事です。

対する佐々木六段の「肉豆腐定食、肉大盛り、ごはん大盛り、モチ1個」もすごい手でした。
こちらは今後真似する人が現れるのでしょうか?
指し過ぎだと思うので、自分はやりませんけど(笑)

昨日も書いた通り他にも注目局多数の一日でした。
今朝は更新が遅くなってしまったので、今日はひとまずこのあたりにして、気が向いたら明日また改めて触れようかなと思います。

豪華な一日

今朝、いつものように中継予定を見たら、あまりの豪華さにびっくり。
タイトルホルダーや経験者、高勝率の若手がズラリと並んで合計9局。
忙しい一日になりそうですね。

王位戦予選で佐藤名人、王将リーグで渡辺竜王、棋聖戦二次予選で菅井王位が登場。
7つのタイトルを6人もの棋士で分け合っているので、必然的にタイトルホルダーそろい踏みの日も増えている気がします。

朝日杯では谷川九段と郷田九段のお名前があるので、二次予選開幕なのかと思ったらまだ一次予選でした。
これももしかしたら、シード棋士が増えたことによる影響なのかもしれません?
ちなみに明日は森内九段も一次予選の対局があるようです。

また今日は倉敷藤花戦3番勝負の開幕局。
この時期に東京で前夜祭と第1局が行われ、月末に倉敷で第2局・3局(1-1になった場合)が続けて指されるのが恒例のスケジュールです。

女流タイトル戦では、伊藤さんが里見さんに挑戦する構図が続いています。
伊藤さんとしてはそろそろ結果がほしいところですね。

開幕戦といえば、昨日は新人王戦の開幕局でした。
三段同士の対局で、昼間観に行ったら筋違い角が発生していて、進行を確認してみたら相早繰り銀の将棋でした。
5六(5四)に角を打つのはソフトが好きな手とどこかで聞いたことがあるのですが、この将棋ではあまり打った角が働かず、指しこなすのは難しい将棋なのかなと観ていて思いました。

今日はこれから練習将棋を指しに出かけます。
今月は対局含め、中旬に予定が集中していて、それまでは比較的のんびりです。
だらけないように気をつけて過ごしたいと思います。

竜王戦、順位戦

竜王戦第3局は、渡辺竜王の勝ち。
1番返して、番勝負としては面白くなった感じでしょうか。

本局は振り飛車ペースの時間が長かったように僕には見えていたのですが、実際のところはどうだったのか。
この戦型(ゴキゲン中飛車vs一直線穴熊)は他の相穴熊ともすこし違った、独特の大局観が必要とされる印象があります。

中飛車という人気の戦型でしたし、1日目からのっぴきならない戦いだったので、観ているファンの方には特に面白い将棋だったのではと思いました。
シリーズ後半戦もそういう戦いを楽しみにしたいと思います。

 

連休中にようやく先週の順位戦に目を通したので、盤面の話題について少々。
棋譜は名人戦棋譜速報でご覧ください。

C1は全勝の千田六段の、棒銀をあっさりさばかせる指し回しが目を引きました。
攻めの銀と守りの銀の交換は、攻めているほうが得。という染みついた固定観念を打ち破る一局、なのかどうか。
角換わりの将棋は近年、すっかり市民権を得た「4八金・2九飛型」のほかにも、たくさんの常識が覆されている気がします。
自分の隣で指されていた富岡ー佐々木戦も、後手番からの突然の仕掛けと、その後一転して落ち着いた指し回しというコラボが10年前には考えられなかったであろう感覚で、印象に残りました。

C2は中座ー八代戦と阿部ー遠山戦の終盤が面白かったです。
前者は横歩取り(正確には取ってない)模様の超急戦。
後者は相雁木で、比較的穏やかな駒組みの相居飛車。
そのどちらもが最新形なのが、現代将棋を観戦していて難しいところです。
それでいて研究では決着がつかず、終盤の競り合いで勝負がつくのがプロの将棋ですね。

全勝の今泉四段・増田四段・藤井四段は、いずれも苦戦の場面があったように見えました。
ただ3人とも良くなってからは手堅い勝ち方で、同じプロとしてはこういうところを参考にしたいものです。
今週は順位戦ではC2の残り半分と、A級が2局、B2の延期分1局もあります。

 

ちなみにC1は今月は対局がありません。
これはちょっと珍しいことで、本来11月の分が10/31に組まれたことによるものです。
なぜこういう日程になったのかは分かりませんが、たぶん他のクラスや棋戦との兼ね合いがあったのでしょう。

次節は12月の第1週で、そこからは通例通り毎月1局のペースで、年度末に向かって行きます。
良い年越しになるよう頑張りたいと思います。

人間将棋、将棋の日、国際フォーラム

この土日は姫路で人間将棋、札幌では将棋の日。
比較的大きなイベントが重なってしまいましたが、地理的には離れていますし、この季節は特にイベントが多いので、仕方のないところでしょう。
今日はわりと全国的にお天気に恵まれそうですし、お近くの方は楽しみにされていることと思います。

姫路での人間将棋は今年で3回目で、この季節の風物詩としてすっかり定着した感があります。
人間将棋は視覚的にわかりやすいところ、楽しみやすいところが良いですね。
天童では数十年前から行われている一大イベントですが、今年また関ケ原で新たに始まり、今後ももしかしたら増えるかもしれませんね。

また「将棋の日」は正式な11月17日よりすこし前の休日に行われるのが恒例で、トップ棋士勢ぞろいの人気イベントです。
自治体とのコラボがすっかり定着しており、名乗りを上げて下さるところが多いのはありがたいことです。

竜王戦第3局の現地でも、昨日・今日とイベントが行われています。
またそれ以外にも、全国各地で大会等が開かれているところも多いことと思います。
秋は将棋イベントが盛りだくさんで、3連休が2回あるにも関わらず、土日が足りない感じになるのは毎年のことですね。

 

先週の国際フォーラムは、ぶじ大盛況のうちに幕を閉じたようです。
連盟HP
shogi is my life (カロリーナのブログ)

回を重ねるごとに、将棋ファンが増えているのを見ると嬉しくなる、とあります。
>It makes me smile to see that shogi family is growing each time.
その気持ちが共通だからこそ、連盟としてもこうしてイベントを開催し続けている、と言えると思います。

カロリーナ自身も、ペア将棋や英語での大盤解説など、楽しく活躍してきたようで何よりでした。
お世話になった皆様、ありがとうございました。

通例なら次はまた3年後ですから2020年、東京オリンピックの年になります。
この2020年に日本将棋連盟がどう関わり、どういう役割を担うかというのは将棋界にとってとても大きな課題で、前の常務会でもいろいろと議論してきましたし、なかなかこれという答えが出ないことでもありました。
その中でもこの国際フォーラムをどこでどう開催するか、というのは大きなポイントになると思うので、しっかり議論して早くから準備を進めてほしいと思っています。

 

ところで、この季節はイベントが多いということは、会長・専務はじめ役員の方々の出張が多いということでもあります。
地方紙のニュースや連盟のイベントレポートを見ているだけでもハードスケジュールはうかがい知れますし、もちろん内側のことも知っているので、どうかお体を大切に、とひっそりと思っています。

そうは言っても、将棋会館の中、将棋界の内側にいるのではなく、外に出かけていってこそのお仕事ですので、これからも将棋界のためにご活躍をと願っています。