近況とか

最近は良くも悪くも棋士らしい生活を取り戻してきていて、自分の対局を中心にしてスケジュール等を考えるようになってきました。
対局の直前はなるべく心穏やかにして過ごすこと、直後はきちんと休むこと、どちらでもないときはなるべく勉強する時間をしっかり確保すること、を心がけています。

それで結果が出るかといえば、そう簡単にはいかないわけですが今後もこのペースでやっていきたいといまは思っています。
2月は比較的対局が多いのと、出張や季節の行事などもあるのに加えてギャモンの大会もあるので、時間の使い方を意識して日々を過ごししたいものです。

昨日は午前中に練習将棋、午後は連盟でとある説明会に出席という一日。
運営からはいまは距離を置いている状況ですが、立場に関わらず一定の関心は持つようにしておかないといけないと思っています。

中継では弟弟子の石川君が千日手指し直しの末の大激闘を制していました。
4時間の将棋(棋王戦)で0時近い終局というのはめったに見られません。記録係はさぞ大変だったでしょう。
いっぽう妹弟子の石本さんはおそらく逆転負けで、タイトル戦登場がそろそろ見えてくる位置だっただけに残念でした。

この土日は王将戦第3局、舞台は大田原。
来週の棋王戦第2局@宇都宮と合わせ、2週連続で栃木県でのタイトル戦となります。
ぜひどちらも解説会にお越しください。

叡王戦とか

昨日も中継多数。C2は昨日が16局、前節が10局だったのでやや差が大きいです。
実は今朝は早い時間に出かけないといけないので最後までは見届けられませんでした。

トピックとしては高見七段が全勝を守り昇級決定、桐山先生が初勝利など。
タイトル獲得経験もある棋士が8期目にして初昇級というのは、万感の思いでしょう。最後は鮮やかな即詰みでした。
上位は1敗が3人で、2敗にチャンスが回ってくるかどうか。あるいは1敗での頭ハネが生じる可能性も残されています。

叡王戦は挑決三番勝負が開幕。渡辺三冠がまたしても圧巻の強さでした。


あんなにきっちり寄せ切れるものでしょうか。けっこうな衝撃度でした。
春の十番勝負、どんな結末を迎えるかまだ分かりませんが令和の勢力図に大きな影響を与えることは間違いないので注目しています。

他、ここ数日では竜王戦でも大きい勝負が何局かありました。
山崎ー三浦戦はとりわけ面白い将棋でした。逆転・・だったのかどうか、あまりにゴチャゴチャしていてよく分かりませんでした。

今日は最近の中では公式戦が少ないほうですが、中継は5局あります。
予定が入っているので昨日の残りと合わせて夕方目を通す予定ですが、それまでに佳境を迎えている将棋もありそうですね。

では出かけますのでこのへんで。

順位戦週間

今週は順位戦週間なんですね。
一昨日がC1、昨日がB2、今日がC2の後半。
とはいえ月曜日に公式戦が1局もついてなかったのにはびっくりしました。まあ、そういうこともありますか。

昨日は午後からリアルタイムでB2を観戦しつつ、前日のC1に目を通していたら一日が終わりました。
佐藤秀ー塚田戦の頭金の投了図には感じるものがありました。
他にも粘り強い将棋が多数、自分ももっと頑張らなくてはと思わされます。いつものことなんですけどね。

藤井君の昇級はまさに順当、という感じでお見事の一言です。
一昨日の将棋も▲6五銀とぶつけて優勢、というのは簡単にできる判断ではないですし、その後の指し手も読みの射程の長さを感じました。
来期も全勝が期待されるんでしょうか。そう簡単なはずはないと思うんですが。

昨日のB2では、2枠目の昇級は決まらず。
この2日ほど振り飛車がかなり押されていたので、戸辺君が元気なところを見せてくれたのは何だか自分も勇気づけられる気がしました。
気がついたら自分のペースに持ち込んでいる、彼の将棋は全振り飛車党のお手本です。

お知らせをひとつ。
今夜放映の銀河戦で解説を務めています。(Dブロック高見ー阪口戦)
ぜひご覧ください。

負け

昨日の対局、気合を入れて臨みましたが残念ながら凡戦に終わりました。

途中からは勝ち味の薄い将棋になってしまい、そこまでに相手の長考が続いていたので時間的には長くかかったものの、見どころの少ない内容で反省です。
特に△4一歩(76手目)だけは打ってはいけなかったです。代えて△4七歩と前向きな手を指すべきでした。それでチャンスがあったかというと微妙ですが。
作戦的にも課題が残りました、というかまた増えました。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
だいたい対局の後は眠れないものですが、昨夜は比較的マシなほうで、ぐっすり眠れました。そして朝方、夢を見ました。

くっきりと盤面が浮かんでいて、異様に難しい終盤戦。いくつかの手を検討してみるも、はっきりした結論は出ず。
ちゃんと駒はルール通り動いていて、盤面もかなり鮮明だったはずなんですが、目が覚めてみると残念ながら配置は覚えていませんでした。

並べ直すことができたら、良い次の一手ができたかもしれないのですが、残念です。
もしかしたら、終盤戦を指せなかった反省と無念からきた夢なのかなと思いました。

今月はこのあとNHK予選、月末に竜王戦、棋王戦と続きます。
落ち込んでいる暇はないので、次に向けて頑張りたいと思います。