勝ち

一昨日の対局は、後手番で矢倉戦。
とは名ばかりの、相居飛車急戦形。
中盤は一歩損しつつもバランスを取る展開で、図は八方にらみの角を打たれた場面。
いかにも中盤の難所、という雰囲気の局面だと思います。
この直前の指し手は▲1六歩△9四歩で、プロっぽくはあるけど、正しかったのかどうか。

ここで△2四歩と突きました。▲3四銀に対して△4四銀とかわした際に、▲2三銀成とされても飛車先を突破されにくくしています。
争点ずらしの手筋ですが、昔は▲同飛に△2二歩と受けるためというケースがほとんどでした。
最近は一段飛車の影響で、他の意味付けが増えている印象です。

本局の場合は、▲2四同飛なら△3五角~△5七角成と馬を作って受ける筋がひとつ考えられます。
他に△5七角や△3三角などもあり、難しい展開が続きそうです。
実戦は△2四歩に▲2五歩△同歩▲2四歩と攻めてきましたが、結果的にこれはあまり良くなかったようで、△5七角から攻めを受け止めて勝つことができました。

図の局面は(歩1枚だけとは言え)駒割りに差があり、2筋が切れている代わりに8筋が詰まっていて、さらに香が定位置から動いている(角交換したため)など、いろいろと過去には見られなかった特徴が詰まっていて、いかにも現代将棋という感じがします。
判断が難しくて、形勢も指し手もよく分かりませんでしたが、なんとかバランスを崩さずに指すことができたので良かったです。

近況

しばらく間が空いてしまいました。もう年末が近いですね。

先週末は2泊3日で宇都宮と鹿沼へ。
コロナ禍でこの2年ほどは栃木に出かける回数も少なくなっていましたが、今年は久々に、繰り返し足を運べています。
いつもの大会や、支部の集まりのほか、今回は初めて文星にも行けて良かったです。
来月はちょっとしたイベントも行われる予定なので、第8波が大きなものにならなければと願っているところです。

あとは細々とですが24の指導も続けています。
最近は残念ながら棋士のほうが少なくなっている印象ですが、せっかくこうした場を提供していただいている以上は、すこしだけでも続けていこうと思っています。

ギャモンのほうは名人戦で今年もベスト4まで来ました。
昨年末に初優勝してから1年、連覇を目指しての準決勝・決勝はおそらく年明けになるんじゃないかと思います。
パフォーマンスは一進一退ですが、楽しんで続けられているので、それなりに充実しています。

あとは、ボードゲームばかりにならないように、以前よりはなるべく体を動かす、特に歩くように心がけています。
家の中では詰将棋が詰まないせいで気がついたら時間が過ぎていたりとか、対局も仕事もほとんどないわりには、時の流れが早く感じます。
20代と40代では時間の流れ方が変わってくるのは自然なことだと思うので、うまく調整しつつ、ありのままを受け入れていきたいです。

最近の将棋界の話題、いろいろありますが特に羽生先生の王将リーグ全勝は本当にすごいの一言です。
年明けからの7番勝負は将棋界を越えて、世間の大きな注目を集めそうですね。

負け

とても難しい終盤戦が続き、勝つチャンスもある将棋でしたが、最後の最後に間違えてしまいました。
勝負所についてはミライの棋譜ノートに詳しく書いてあったので、そちらを見てください。

敗着の△2四銀(104手目)を指してしまった原因としては、まず第一に本譜の▲4三金を見落としてしまったこと(▲4三銀成△8二飛打が読み筋)、▲3三金のところで▲3三桂成△同銀▲4三金という攻め筋もあり、この順も難解なこと。
そして、本譜の△3二玉(100手目)のところで、△1一同玉との二択が最後の選択になると思い込んでしまったことが挙げられます。
時間に追われたとかではなく、30分以上も考えたのだからしっかり読み切らないといけなかったですが、残念な結末になってしまいました。

この場面以前にも、複雑で難解な変化がたくさんあり、非常に面白い終盤戦ではあったと思います。
夕休以降は、終局までほぼずっと互いの玉の詰む・詰まないを読み続けたので、疲労感もひときわでした。

今期順位戦は折り返しまで前期とまったく同じ星取りだったのですが崩れてしまい、いよいよ厳しい状況になりました。