時差ボケ?

昨日は普通の時間に起きて、普通に過ごしていたつもりだったのですが、今日は起きたら昼前。
夜中に目が覚めることもなく、10時間近く爆睡してました。
時差ボケか、あるいは一日遅れで疲れが出たのかもしれませんね。
特に予定がなくて良かったです。

ただ、午前中にブログが更新できなかったのは、もしかしたら初めてかも。
1週間分の予約投稿までしたのに、よもやこんな理由で途切れるとは(^^;

昨日は日中ずっと、たまったメールの処理をしたり、ニュースをチェックしたり、洗濯したりで気が付いたら夜。
旅行帰りにはよくあるパターンです。
秋から冬にかけて、いくつかいままでにないお仕事もいただいたりして、ありがたい限りです。

モバイル中継は旅先でも見ていたのですが、順位戦も多くそちらはまだ見切れていないので、今日中には目を通したいです。
昨日の三浦ー広瀬戦はすごい大熱戦だったようですね。
他にも王座戦第2局など、ざっと見ただけでも熱戦ぞろいだったように思いました。

それとカープの優勝が大変めでたい。
悲願の日本一が見たいです。
そういえば、達川さんがソフトバンクでコーチになっているというのを最近知りました。
日本シリーズで対決することになったら熱すぎます。

留守中にもミサイルが飛んだり、衆院解散が決まったりと何かと世情不安定な感じですが、明るいニュースに目を向けて、楽しく過ごしたいものですね。

帰国

昨日のお昼頃、帰ってきました。
けっこうハードなスケジュールだったので多少の心配もあったのですが、事故や病気などはなく何よりでした。

イタリアは初めてで、ローマ(&バチカン)・ミラノ・フィレンツェ・ベネチアの4大都市に加えて、カプリ島やポンペイなどにも行けて、大満喫・大満足の旅でした。

旅行中は毎朝早く起きて、昼夜の食事ではグラス1杯ずつワインを飲んで、日中はずっと歩き続けて(現地到着翌日からの5日間で8万歩)、夜はぐっすり寝て、という実に規則正しい毎日でした。
ヨーロッパに行くと時差の関係もあって、わりと健康的に過ごせる気がします。

ただ帰りの飛行機は満席でなかなか大変でした。
このまま週末まではのんびりして、週明けから日常に戻ります。

9/6 黒沢五段戦

王座戦の1回戦でした。

この棋戦は一次予選からタイトル戦五番勝負まで、すべての対局が同じ持ち時間というのが特徴的で、これはタイトル戦の中では王座戦の他には棋王戦だけです。
持ち時間5時間は自分としては一番好きな条件で、新四段の年に本戦入りあと一歩まで行ったのですが、その後は枠抜けの一番で負けたりして、なかなか予選を抜けられないでいます。

本局は相手の3手目▲6八飛から、角交換振り飛車の将棋に。
黒沢君の序盤はかなり個性的で、随所に工夫がありなるほどと思うこともあれば、ちょっと見ただけではさっぱり意味が分からないこともあります。

図は▲3八銀と上がってきた場面。
正直言ってこれは後者でした。
実際に対局者として一局指して、感想戦もして、だいぶ理解はできたつもりですがまだよく分からないことも多く残っています。

この形を見ると、電王戦の▲阿久津八段ー△AWAKE戦を思い出す人もいるかもしれませんが、あれとは形がだいぶ違って、打った角がタダで取られてしまうような展開にはなりません。
当然意味合いも全然違うということになります。

僕としては、打って来いと言われればこれはもう、△2八角と打つしかないところです。
角を打たないことももちろん考えましたが、一期一会になるかもしれないし、ここで打たないと後悔すると思いました。
ただ僕とはまったく逆に、初見で相手の研究範囲に飛び込むのは危険、ということで角を打たない人も多いと思います。
あるいはそのほうが勝率が上がるのかもしれないけれど、性格は変えられません。

△2八角以下は▲1六香△3三銀▲2六歩△1九角成▲3九金△1八馬▲2七角△1九馬▲5六歩と進み、難しい戦い。
途中の△1九馬では、△2七同馬と交換してしまう手もあり、それはそれでいい勝負でしょう。
本譜は最後の▲5六歩が味わい深い一手で、▲3六歩(~▲3七銀~▲2八銀の狙い)のときに△5五馬を引く手を防ぎつつ、▲5七銀の活用を見ています。

このあとは馬を切って角銀交換の駒損ながら、1六香や2七角の負担がどうか、という将棋になりました。
自信がない場面もあったので、もう一度角を打つかと言われたら迷うところです。
ただそれでも、勇気を持って△2八角と打ったことは、良かったと思っています。

実戦はその後、大きなミスをすることなく、結果も幸いしました。
中盤以降ずっと、良い精神状態で指すことができて、良かったと思います。

8/28 飯塚七段戦

やっと勝局が書けます。
勝っても負けても必ず反省はするわけですが、負けてばかりで振り返るのはつらいものです。
良いことがあるから次また頑張れる。
ひとつでも多く勝ちたい気持ちは、若い頃と同じかそれ以上です。

この将棋は終盤に入ってから、相手玉が詰みそうできわどく詰まない、という場面が2回ありました。
それはそれは必死に読みましたが、どうしても詰みません。

こういう場合、どこまで詰みを追いかけるか、それ以外の手をどういう割合や優先順位で読んでいくか、という難問があります。
持時間という制約がある中で、これは本当に究極の選択で、当然ながらその将棋においては勝敗を分ける場面にもなります。

ちなみに、後日柿木将棋にかけてみたところ、2回の「詰みなし」と読んだ場面のうち、最初のは実際には詰んでいたことが判明しました。
詰みを逃したということなので、判断ミスと言えなくもないのですが、見切り発車して失敗するよりは良いですし、本譜が正しく勝ちだったとすれば、どちらが正解だったかというのはかなり微妙な問題です。

「長い詰みより短い必至」という有名な格言がありますが、「超難解な詰みか、難しい勝ち筋か」のどちらを選ぶか、セオリーはないのでその時々で一生懸命読むしかないのでしょうね。
逃した詰み筋は、柿木が30秒近くかけて教えてくれたほどなので、実戦で読み切れなかったことは残念とは言え、仕方なかった気がします。
(下に載せた図は、3秒と1秒)

さてその場面はスルーして、最後の最後、本当に詰まさないといけない場面。
これを無事読み切って、勝つことができました。
せっかくなので、昨日に続いて、実力者の方は後手玉を詰ましてみてください。
ただ昨日よりはだいぶ難しいと思います。
答えは帰ってきたらコメント欄に書きます。

ちなみに直前の手は△1四馬(歩を払った)でしたが、代えて△3一桂と打つ手もけっこう強敵で、これに対しても詰みを読み切らないと勝てません。
さらにこちらも、良かったらどうぞ。

毎回こういう面白い終盤に出会えるわけではないのが難しいところですが、やはり終盤のどちらが勝つか分からない場面が将棋の醍醐味なので、自分の実戦でもこういう場面に出会いたいですし、そこでミスなく指せるようにしたいものだと思います。

本局は↑の2つの詰みをきちんと読むことができたので、それなりに満足のいく一局になりました。

8/22 村田五段戦

対局翌日にも大いにボヤいてしまった通り、この将棋は反省点が多すぎる一局でした。
勝つチャンスも何回あったのかという感じで、全部言ってたら図面がいくつあっても足りません。

図は件のトン死した場面。

せっかくなので(?)実力者の方は、後手玉の詰みをお考えください。
答えは帰ってきてからコメント欄に書きます。

ちなみに△1七角の王手に▲2八香合△2七歩の局面なのですが、このやり取りがミソで、▲1三飛の王手に、△2三歩合が利きません。
もっともそれは承知の上で、大丈夫と読んだのですが全然大丈夫じゃなかったと。

もし詰みに気が付いていれば、仕方なく△2七桂▲4八玉△2六角成とするところで、それでは負けそうなんですがトン死することはなかった。
対局中はギリギリ詰まないと読んでいたので、△2七歩でも同様に進んでくれるものだと思っていました。

人間が甘い。
棋士人生の中でも何本かの指には入るであろう、猛省の一局です。